Obsidian Basesの使い方|ノートを表にする手順とDataviewとの違い【2026年10月版】

Obsidianの「ベース(Bases)」は、ノートを表やカードで一覧にする本体の機能だ。プラグインを入れずに、Notionのデータベースに近い画面が作れる。
結論 ベースはプロパティ(ノート冒頭の情報欄)を列にした一覧を作る。作ったら最初にフィルターで対象のフォルダかタグに絞る。付けないと保管庫の全ファイルが並ぶ。
目次 / INDEX
Basesでできることと、Dataviewとの違い
ベースの1行は1つのファイルで、列にはそのファイルのプロパティが並ぶ。表のセルから値を書き換えると、元のノートのプロパティも変わる。
同じく一覧を作る道具に、コミュニティプラグインのDataviewがある。どちらを使うかは、次の表で決めるといい。
| ベース(Bases) | Dataview | |
|---|---|---|
| 入手 | 本体のコアプラグイン | コミュニティプラグイン |
| 作り方 | 画面のメニューで操作 | クエリ(検索の命令文)を書く |
| 一覧からの編集 | できる | 表示が中心 |
| 1行の単位 | ファイル | ファイルか、タスクなどの行 |
| 読める情報 | プロパティとファイルの情報 | 左に加えて本文中の 項目:: 値 |
課題や読書リストのように、1ノート1件で管理するものならベースで足りる。タスクを行単位で集めるなら、DataviewかObsidianのタスク管理で紹介したTasksが向く。Dataviewの書き方はObsidian Dataviewの使い方にまとめた。
最初のベースを作る
プロパティを付けたノートを用意する
ベースが読むのはプロパティなので、先にノートへ付けておく。ノートの先頭で --- と打つか、Cmd/Ctrl+; を押すとプロパティの欄が出る。
例として、課題のノートに次の3つを付ける。プロパティ名は半角英字にしておくと、あとの数式で書きやすい。
---
subject: 線形代数
due: 2026-10-15
status: 未着手
---
due は、名前の横のアイコンからタイプを「日付」にしておく。タイプは保管庫全体で名前ごとに1つなので、一度決めれば他の課題ノートにも効く。毎回打つのが面倒なら、Obsidianのテンプレート活用の方法で型にしておける。
ベースのファイルを作る
作り方は3つある。どれでも、拡張子が .base のファイルが1つできる。
- コマンドパレット:「ベース: 新規ベースを作成」を実行する
- ファイルエクスプローラー:フォルダを右クリックして「新規ベース」を選ぶ
- リボン:左端のアイコン列の「新規ベースを作成」を押す
見当たらないときは、設定の「コアプラグイン」でベースがオンになっているかを確かめる。
作ったらすぐフィルターを付ける
できたばかりのベースには、保管庫内のすべてのファイルが並ぶ。画像やPDFも1行ずつ出てくるので、まず絞る。
- ツールバーの「フィルター」を開く
- 「すべてのビュー」の側で「フィルターを追加」を押す
- プロパティ・演算子・値の順に選ぶ(例:プロパティに「フォルダ」、値に
課題)
コードボタンで開く「詳細フィルター」に、file.inFolder("課題") と直接書いても絞れる。この関数はサブフォルダの中のファイルも含む。タグで絞るなら file.hasTag("課題") だ。
条件を重ねるときは、「次のすべてが真」(and)と「次のいずれかが真」(or)を切り替える。「次のいずれも真ではない」を選ぶと、当てはまるものを外す条件になる。
表示を整える
列を選ぶ・並べ替える・グループに分ける
ツールバーの「プロパティ」で、表に出す列を選ぶ。「並べ替え」では、due の古い順のように複数の条件を上から優先順に並べられる。
同じメニューの「グループ化」で subject を選ぶと、科目ごとの見出しで区切られる。グループに使えるプロパティは、2026年9月時点で1つだけだ。
列の合計や件数を出す
表の列見出しを右クリックして「要約…」を選ぶと、列の下に集計が出る。数値なら合計(Sum)や平均(Average)、何でも使えるのは空でない数(Filled)などだ。
要約はビューごとに持てる。同じ列でも、ビューを変えれば別の集計を出せる。
ビューを追加して見方を切り替える
1つのベースに、ビューを何枚も持てる。左上のビュー名から「ビューを追加」を押し、「未提出」「今週締切」のように条件の違う一覧を並べておける。
ビューごとの絞り込みは、フィルターの「このビュー」の側に足す。「すべてのビュー」の条件と両方が効く。
数式で「締切まであと何日」を出す
ツールバーの「プロパティ」を開き、メニューの下にある「数式を追加」を押すと、計算した値を列にできる。名前を days_left にして、次の式を入れる。
((due - today()) / 86400000).floor()
公式ヘルプによると、日付どうしの引き算はミリ秒の差を返す。1日は86,400,000ミリ秒なので、割ってから切り捨てると残りの日数になる。
期限切れの印を出すなら、if() を使う。
if(due < today() && status != "提出済み", "期限切れ", "")
数式の列も、並べ替えやフィルターに使える。formula.days_left が0以上7以下、status が提出済みでない、の2つを「このビュー」に足せば、1週間以内に締切が来る課題だけのビューになる。
カード表示で画像を並べる
ビューの種類は、左上のビュー名の横の矢印から設定を開いて切り替える。一般公開版で使えるのは次の4つだ。
| レイアウト | 見え方 | 向く用途 |
|---|---|---|
| 表 | 1ファイル1行 | 課題・論文の管理 |
| カード | 画像付きのタイル | 読書記録・参考画像 |
| リスト | 箇条書き | ノートの目次 |
| マップ | 地図上のピン(Mapsプラグインが必要) | 行った場所の記録 |
カードの「画像プロパティ」に指定できるのは、保管庫内の画像へのリンク("[[表紙.jpg]]" の形)、画像のURL、#000000 のような色コードの3種類だ。本の表紙を置けば、本棚のような一覧になる。
画像の切り取り方は「画像のフィット」で選ぶ。「カバー」は枠を埋めてはみ出た部分を切り、「全体を表示」は切らずに縮める。
ノートに埋め込んで使う
作ったベースは、ノートの本文に ![[課題.base]] と書けば埋め込める。特定のビューを出すなら ![[課題.base#今週締切]] のように、# のあとにビュー名を付ける。
コマンドパレットの「ベース: 新規ベースを挿入」を使うと、作成と埋め込みが一度で済む。ファイルを分けたくないなら、本文に base のコードブロックを書いて中に直接定義もできる。
埋め込むと、式の this は埋め込んだ側のノートを指す。科目ノートに file.hasLink(this.file) というフィルターのベースを埋め込めば、その科目ノートへリンクしている講義メモだけが並ぶ。埋め込みの書き方そのものはObsidianの埋め込みの書き方にまとめた。
つまずきやすい所
⚠️ 本文の中の情報は列にならない。 ベースが読むのはプロパティとファイルの情報だけだ。本文の見出しや 項目:: 値 の書き方は拾わない。
⚠️ カンバンは先行版だけ。 公式ヘルプのレイアウトの一覧にはカンバンも載っている。ただし、2026年9月時点では早期アクセス版でしか使えない。
⚠️ 表計算ソフトへ渡すときは書き出す。 ツールバーの結果の件数を押すと、クリップボードへのコピーと「CSVを書き出し…」が選べる。CSVは、表計算ソフトで開けるカンマ区切りのファイルだ。
コピーした表は、Googleスプレッドシートなどにそのまま貼れる。
プロパティとタグをどう分けるかで迷ったら、Obsidianのタグ運用の「状態はタグ」の考え方が参考になる。全体の地図はObsidianの使い方|目的別の完全ガイドにある。
参照した公式ページ(2026年9月確認)
- Obsidian公式ヘルプ「Basesの紹介」(ベースの仕組み、ビューの種類)
- Obsidian公式ヘルプ「ベースの作成」(作り方3つ、埋め込み、コードブロック)
- Obsidian公式ヘルプ「ビュー」(フィルター、並べ替え、グループ化、要約、書き出し、レイアウトの対応版)
- Obsidian公式ヘルプ「Bases構文」(ファイルプロパティ、
this、日付の引き算) - Obsidian公式ヘルプ「数式」と「関数」(
if()、today()、floor()) - Obsidian公式ヘルプ「カードビュー」・「カンバンビュー」・「マップビュー」
- Obsidian公式ヘルプ「プロパティ」(プロパティの追加、タイプ)
- Obsidian Changelog(カンバンを含む版が早期アクセスであること)
- Obsidianの画面表示の日本語訳(obsidian-translations)(メニュー名・ボタン名の日本語表記)
よくある質問
Obsidian BasesとDataviewはどちらを使えばいいですか?
ノートのプロパティで絞った一覧を表で見て、その場で値も書き換えたいならBasesが向きます。本体に入っている標準機能なので、プラグインの追加も要りません。Basesの1行は1つのファイルなので、チェックボックスのタスクを1行ずつ集めたいときや、JavaScriptで表示を組みたいときはDataviewを使います。
ベースを作ったら、保管庫のノートが全部表示されました。
フィルターのないベースは、保管庫内のすべてのファイルを表示する仕様です。ツールバーの「フィルター」から「フィルターを追加」を押し、フォルダやタグで絞ってください。ベースの中のどのビューでも同じ条件にしたいなら、「すべてのビュー」の側に追加します。
Basesでカンバン表示はできますか?
公式ヘルプにはカンバンのレイアウトが載っていますが、2026年9月時点では早期アクセス版(一般公開前の先行版)でしか使えません。一般公開版で使えるのは表・カード・リストで、地図に並べるマップは公式のMapsプラグインを入れると使えます。