Obsidianでタスク管理【2026年10月版】Tasks入門

Obsidianのタスク管理は、チェックボックスで始めてTasksプラグインで集めるのが基本だ。調べ物や資料と結びついたタスクとは相性がいいが、向かない使い方をすると仕組み作りだけで時間が溶ける。
結論 通知や共有が要件の中心なら専用アプリを使う。Obsidianが効くのは、タスクが資料や思考と結びついているとき。作るなら標準のチェックボックスから始め、期限順の一覧や繰り返しが欲しくなったらTasksを足す。最初から作り込むと、管理そのものが仕事になる。
目次 / INDEX
Obsidianでやらないほうがいい場合
次に当てはまるなら、専用のタスク管理アプリのほうが確実だ。
- 決まった時刻に通知してほしい … Obsidianは標準では端末の通知を出さない。Tasks単体にも通知の機能はない。通知を足すReminderプラグインはあるが、Obsidianが起動していないと通知は届かない
- 他の人と共有したい … Obsidianは個人利用が前提の作りで、共同編集は得意分野ではない
- 移動中にスマホでどんどん処理したい … モバイル版は起動と操作に時間がかかりやすい
⚠️ ここを無視して「全部Obsidianに寄せる」と決めると、通知の代わりを自作する作業が始まる。それ自体は面白いが、タスクは片付かない。
逆に効くのはこういう場合だ。
- タスクの隣に、調べたことや判断の経緯を書いておきたい
- レポートや制作物のように、タスクと成果物が同じ場所にある
- あとで見返して、何をどう進めたかを追いたい
通知が要る締切だけをカレンダーや専用アプリに入れ、作業の中身はObsidianに書く、という併用も現実的だ。
まず標準のチェックボックスで始める
Obsidianは設定なしでチェックボックスを扱える。ノートの中にこう書けばいい。
- [ ] 参考文献を3本集める
- [ ] 図を1枚作る
- [x] テーマを決める
これで書いて消すは成立する。タスクを書く場所は統一しなくていい。
授業のノートの中に「この式を確認する」と書き、レポートのノートの中に「図を差し替える」と書く。その作業をしている場所にそのまま書く。あとから集めるのは検索やプラグインの仕事だ。
⚠️ 「タスク専用ノートまで移動してから書く」形にすると、その一手間で書かなくなる。
未完了のタスクを検索で集める
その日のタスクを追うだけなら、検索欄に task-todo: と入れるだけで足りる。未完了のタスク行だけが集まる検索の書き方だ(2026年9月時点の公式ヘルプ)。
| 検索の書き方 | 集まるもの |
|---|---|
task-todo: | 未完了のタスクすべて |
task-todo:レポート | 「レポート」を含む未完了のタスク |
task-done: | 完了したタスク |
task: | 完了・未完了を問わずタスクすべて |
- [ ] をそのまま検索欄に入れても、検索の記法と噛み合わない。この形で数週間使ってみて、不満が出てから次の段階に進む。
不便になったらTasksプラグインを入れる
Tasksは、チェックボックスに期限・繰り返し・優先度を足し、保管庫全体から集めるコミュニティプラグインだ。パソコン版でもスマホ版でも動き、2026年8月にも更新されている。
入れ方は、設定 → 「コミュニティプラグイン」 → 「閲覧」で Tasks を検索し、「インストール」と「有効化」を押す。プラグイン選び全般の注意はObsidianプラグインおすすめ20選に書いた。
期限・予定・繰り返しの書き方
Tasksでは、タスクの行末に絵文字と日付を書く。日付は必ず YYYY-MM-DD の形で、「今日」のような言葉は書けない。
| 付けたい情報 | 書き方 | 例 |
|---|---|---|
| 期限 | 📅 | - [ ] レポート提出 📅 2026-10-15 |
| 予定日(やる日) | ⏳ | - [ ] 実験の下調べ ⏳ 2026-10-10 |
| 開始日 | 🛫 | - [ ] 卒論テーマ探し 🛫 2026-11-01 |
| 繰り返し | 🔁 | - [ ] 小テストの復習 🔁 every week on Monday 📅 2026-10-12 |
| 優先度 | 🔺 ⏫ 🔼 🔽 ⏬ | - [ ] 課題の再提出 ⏫ 📅 2026-10-09 |
| 完了日 | ✅ | 完了にすると自動で付く |
優先度は🔺(最高)から⏬(最低)までの5段階だ。何も付けないタスクは「中」と「低」の間に並ぶ。
絵文字を覚えなくても、コマンドパレットの 「Tasks: Create or edit task」 で入力画面が開き、期限や優先度を選べる。
繰り返しタスクの動き
繰り返しを付けたタスクを完了にすると、次の回のタスクが1行上に自動でできる。元のタスクには完了の印と完了日が付く。
- [ ] 小テストの復習 🔁 every week on Monday 📅 2026-10-19
- [x] 小テストの復習 🔁 every week on Monday 📅 2026-10-12 ✅ 2026-10-12
書き方は every day、every week on Monday、every month on the 1st のように英語で書く。完了した日から数えたいときは every 3 days when done のように when done を付ける。
⚠️ 完了にするときは、Tasksの一覧か、編集画面のチェックボックスから切り替える。行を手で [x] に書き換えると、完了日も次の回も付かない。
今日やる一覧をクエリで作る
Tasksの一覧は、ノートに tasks のコードブロックを書いて作る。1行に1つ条件を書くと、上から順に絞り込まれる。
今日までが期限の未完了タスクを、期限順に出すならこう書く。
```tasks
not done
due before tomorrow
sort by due
```
due before tomorrow は「期限が明日より前」、つまり今日と期限切れを拾う。よく使う条件は次のとおりだ。
| 書き方 | 意味 |
|---|---|
not done | 未完了だけ |
due before tomorrow | 期限が今日まで(期限切れを含む) |
due next week | 期限が来週 |
no due date | 期限を付けていない |
path includes 20_Univ | パスに「20_Univ」を含むノートのタスクだけ |
tags include #要復習 | タスクの行に「#要復習」を書いたタスクだけ(ノートのプロパティのタグは対象外) |
sort by due | 期限の早い順 |
group by filename | ノートごとに見出しを分ける |
short mode | 日付や繰り返しを絵文字だけの短い表示にする |
このクエリをデイリーノートのテンプレートに入れておけば、毎朝ノートを開くだけで今日やることが並ぶ。一覧上でチェックを付けると、元のノートの行も完了になる。
通知が欲しいときはReminderを足す
Tasks単体には通知がなく、Tasksの公式ドキュメントはReminderプラグインとの併用を案内している。Reminderを入れて、設定でTasksの書式と「Distinguish between reminder date and due date」をオンにすると、⏰に書いた日時に通知が出る。
- [ ] レポート提出 ⏰ 2026-10-15 09:00 📅 2026-10-15
⏰の日時は、タスクの説明のすぐ後、📅より前に書く。ただしObsidianが起動していないと通知は出ないので、落とせない締切はカレンダーにも入れる。
カンバン・一覧表・スマホの扱い
Tasks以外の道具は、欲しい見え方で選ぶ。
| 欲しい見え方 | 道具 | 注意 |
|---|---|---|
| タスク1行ずつの一覧 | Tasks | いちばん素直 |
| 課題1件を1ノートで管理し、表で見る | コアプラグイン「ベース」 | 1行=1ノート。ノートの中のチェックボックスは扱わない |
| 条件を細かく書いた集計 | Dataview の TASK クエリ | 書き方を覚える必要がある |
| ボード(カンバン)表示 | Kanbanプラグイン、またはベースのカンバン表示 | Kanbanは2024年5月から更新がない。ベースのカンバンは早期アクセス版のみ(2026年9月時点) |
課題を1件1ノートで作り、プロパティに締切と状態を書く方式なら、ベースの表で十分だ。作り方はObsidian Basesの使い方に、DataviewのTASKクエリはDataviewの使い方にある。
スマホでも、Tasksの一覧とチェックはそのまま使える。ただしプラグインは端末ごとに入れるので、スマホ側にもTasksが入っているかを確かめる。モバイルの設定はObsidianをスマホで使うにまとめた。
よくある失敗
1. 仕組みを作ることが目的になる
これがいちばん多い。Obsidianは自由度が高いぶん、いくらでも作り込める。タスクを1件も片付けていないのに、集計の表示を3時間直している、という状態になる。
目安として、仕組みを触る時間が週30分を超えたら作り込みすぎだ。
2. 完了したタスクを消してしまう
チェックを付けた行を消すと、何をやったかの記録が消える。Obsidianでタスクを扱う利点はあとから経緯を追えることなので、消さずに残す。
見た目が邪魔なら、クエリに not done を入れて一覧から隠せば足りる。
3. 分類を細かく作りすぎる
タグや優先度を最初から細かく付けると、書くたびに「これはどれか」を判断するコストが乗る。判断に迷う分類は、そのうち付けなくなる。
最初は「やる」と「やった」、それに期限だけで十分だ。タグは状態と科目に絞る考え方をObsidianのタグの使い方に書いた。
週に一度の振り返りとセットにする
タスクを書きっぱなしにすると、古いものが溜まって一覧が信用できなくなる。週に一度、残っているタスクを見て「やる・やめる・移す」を決めると、一覧が現実と一致したまま保てる。
このとき「やめる」を選べるかどうかが分かれ目になる。消えないタスクは、たいていやらないタスクだ。
ノート全体をどう育てるかはObsidianを第二の脳にするに書いた。タスクの整理も、この振り返りの一部として回すと続きやすい。
まとめ
- 通知や共有が要件の中心なら専用アプリ。通知はReminderプラグインで足せるが、Obsidianの起動が前提
- 始めは標準のチェックボックスと検索
task-todo:で足りる - Tasksは行末に 📅(期限)・🔁(繰り返し)・⏫(優先度)を書く。日付は YYYY-MM-DD
- 一覧は
tasksブロックにnot donedue before tomorrowsort by dueを書くのが基本 - ボード表示はKanbanかベースのカンバン表示。どちらも2026年9月時点では注意点がある
- 週に一度「やる・やめる・移す」を決める
出典(公式ドキュメント・2026年9月28日時点)
- 検索(
task-todo:task-done:task:の検索演算子) - Tasks:日付(📅⏳🛫➕✅❌の意味と日付の形式)
- Tasks:繰り返し(🔁の書き方、完了時の動き)
- Tasks:優先度(5段階の優先度、Create or editのコマンド)
- Tasks:通知(Reminderプラグインとの併用、⏰の書く位置)
- Tasks:フィルター・並べ替え・グループ化・レイアウト(クエリの書き方)
- Obsidian公式ヘルプ「カンバンビュー」(ベースのカンバン表示が早期アクセス版であること)
よくある質問
Obsidianでタスク管理はできますか?
できます。`- [ ]` のチェックボックスで書けば、標準機能だけで「書いて消す」は成立します。検索欄に `task-todo:` と入れると未完了のタスクだけ集まります。期限順に並べたり、繰り返しを付けたりしたい場合は、コミュニティプラグインのTasksを足します。
Tasksプラグインの期限はどう書きますか?
タスクの行末に「📅 2026-10-15」のように、絵文字と年-月-日の日付を書きます。日付は必ず YYYY-MM-DD の形で、「今日」のような言葉は使えません。コマンド「Tasks: Create or edit task」を使うと入力画面から選べるので、絵文字を覚えなくても書けます。
Obsidianと専用のタスク管理アプリ、どちらがいいですか?
決まった時刻の通知や他人との共有が必要なら専用アプリのほうが確実です。Obsidianは標準では端末に通知を出さず、Tasksプラグイン単体にも通知の機能はありません(Tasksの公式ドキュメントはReminderプラグインとの併用を案内しています)。タスクが調べ物や資料と結びついているタイプなら、ノートと同じ場所に置けるObsidianが効きます。
プラグインを入れないとタスク管理できませんか?
できます。標準のチェックボックスと検索だけでも、その日のタスクを追う程度なら回ります。プラグインが要るのは、期限順に並べたい、完了したものを自動で隠したい、繰り返しを自動で作りたいといった場面です。まず標準で始めて、不便になってから足すほうが失敗しません。