Obsidian Dataviewの使い方【2026年8月版】メモを自動で一覧化する

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Obsidianのノートが増えてくると、必ず同じ壁に当たる。どこに何を書いたか、一覧できない。読書ノートを目次ページに手で並べていたのに、いつの間にか追記を忘れて目次が古くなる——この「手動の一覧を維持できない」問題を解決するのがDataviewだ。
Dataviewは、ノートに付けたタグやプロパティ(ノート冒頭に書くメタ情報。著者・評価・日付など)を読み取り、条件に合うノートのリストや表を自動で作るコミュニティプラグインだ。目次を手で更新する代わりに、「#読書 が付いたノートを全部並べて」という指示を一度書けば、あとはノートを増やすたびに一覧が勝手に育つ。
ただ、Dataviewの解説は構文の羅列になりがちで、初心者はどこから手を付ければいいか分からない。この記事は順番を逆にする。まずコピペで動かして結果を見る。理屈はその後だ。
結論 最初はコピペで動く最小のLIST/TABLEを貼って体感する。覚えるのはFROM(どこから)・WHERE(絞る)・SORT(並べる)の3つだけ。JavaScriptで書く上級版(dataviewjs)は、この3つで足りなくなってからでいい。
Dataviewとは何か(標準機能ではない)
Dataviewは標準機能ではなく、コミュニティプラグインだ。導入は次の手順になる。
- 設定 → コミュニティプラグイン → 制限モードをオフにする
- 「閲覧」から Dataview を検索してインストール
- 有効化する
なお「制限モード」「閲覧」といったボタン名は、現行版ではラベルが多少異なる場合がある。見つからなければ設定のコミュニティプラグイン画面内の文言で確認してほしい。
⚠️ コミュニティプラグイン全般の注意はObsidianおすすめプラグインに書いた。選ぶときは利用者数だけでなく、更新が続いているか・ソースが公開されているかを確認し、導入前にVaultのバックアップを取っておくのが基本だ。またDataviewのJavaScript実行機能(dataviewjs)は、必要になるまで無効のままでいい(後述)。Dataviewは利用者が非常に多い定番だが、プラグインである以上「外せば表示が消える」性質は後述の落とし穴で押さえてほしい。
仕組みは単純で、DataviewはVault内のノートのタグとプロパティを読んで、クエリ(抽出条件の指示文)に従って一覧を組み立てる。クエリはノートの中にコードブロックとして書く。つまり「一覧ページ」自体も普通のノートだ。
まずコピペで動かす
理屈より先に、動くものを貼る。どこかのノートに次をそのまま貼り付けてほしい(```dataview の行まで含めて全部)。
```dataview
LIST
FROM #読書
```
これで「#読書 タグが付いたノートのリスト」がその場に表示される。#読書 のノートがなければ空になるので、自分のVaultで使っているタグに書き換える。これが最初の一歩だ。
次に、リストを表にする。読書ノートの冒頭に、こんなプロパティを付けているとする。
---
tags: [読書]
著者: 伊藤計劃
評価: 5
読了日: 2026-07-20
---
このとき、次のクエリで「読書ノートの一覧表」ができる。
```dataview
TABLE 著者, 評価, 読了日
FROM #読書
SORT 評価 DESC
```
ノート名・著者・評価・読了日が並んだ表が、評価の高い順に表示される。新しい読書ノートを書けば、このページを触らなくても表に行が増える。これがDataviewの体感だ。
⚠️ 貼っても何も出ないときは、まず「タグ名・プロパティ名がノート側と一致していない」を疑う。エラーではなく静かに0件になるのが厄介だ。それでも出ないなら、プラグインが有効になっていない・編集モードのまま見ている(閲覧モードに切り替える)・フォルダ指定のミス・プロパティ(YAML)の書式エラー・型の不一致・インデックスの更新待ち、あたりも原因になりうる。
書き方の要点は3つだけ
最小例が動いたら、書き換えのための知識を3つだけ入れる。
- FROM=どこから取るか。タグは
#読書のようにそのまま書く。フォルダは"読書ノート"のように引用符で囲む。ここが混ざりやすい - WHERE=どう絞るか。プロパティを条件にできる。
WHERE 評価 >= 4なら評価4以上だけ。ただしプロパティには型があり、評価が文字列だと>= 4の比較や日付のソートが意図通りにならない。数値・日付・文字列の型はプロパティのUIで揃えておく - SORT=どう並べるか。
SORT 読了日 DESCで新しい順(DESC=降順、ASC=昇順)
組み合わせるとこうなる。
```dataview
TABLE 著者, 評価
FROM "読書ノート"
WHERE 評価 >= 4
SORT 読了日 DESC
```
「読書ノートフォルダの中で、評価4以上を、読了日の新しい順に」。日本語の指示がほぼそのまま並んでいるのが分かると思う。構文を覚えるのではなく、動く例のFROM/WHERE/SORTを1行ずつ書き換える——この進め方なら詰まらない。
なお、JavaScriptでクエリを書くdataviewjsという上級版もあるが、最初は不要だ。ここまでの書き方(DQLと呼ばれる簡易クエリ)で、日常の一覧づくりはほぼ全部できる。DQLでどうしても書けない集計が出てきてから調べればいい。
実用例3つ
1. 読書・文献ノートの一覧
上で作った読書テーブルがそのまま使える。論文なら 著者, 年, ステータス を列にすれば文献リストになる。Zoteroと組み合わせた論文管理の全体像はObsidianとZoteroで論文管理に書いた。
2. 散らばったタスクの集約
Dataviewにはノートではなくチェックボックスをかき集める TASK クエリがある。
```dataview
TASK
FROM "大学"
WHERE !completed
```
「大学フォルダにある未完了のチェックボックス」が、ノート別にまとまって表示される。授業ごとのノートに書き散らしたTo-Doを一画面に集められるうえ、この一覧上でチェックを付けると元のノートに反映される。タスク管理全体の組み立てはObsidianでタスク管理を参照してほしい。
3. 日付順の記録
「最近何を書いたか」を出すダッシュボードも定番だ。
```dataview
TABLE file.mtime AS 更新日
FROM "授業ノート"
SORT file.mtime DESC
LIMIT 10
```
file.mtime(ファイルの更新日時)はプロパティを書かなくても全ノートが持っている値なので、準備ゼロで動く。LIMIT 10 で表示を直近10件に絞っている。
⚠️ ただし更新日時は、同期や整形ツール、ファイル移動でも変わる。「最近更新された順」ではあっても執筆順とは限らない。執筆順が欲しいなら、created / updated のようなプロパティをノート側に持たせて、それでソートする。
この3つを1枚のノートにまとめて置けば、それが自分専用のダッシュボードになる。Vaultを開いたらまずそのページ、という運用に変わる。
⚠️ 落とし穴4つ
- プロパティの表記ゆれで拾えない。「著者」と「作者」、「評価」と「rating」が混在すると、片方しか表に出ない。エラーは出ず黙って欠けるのが厄介だ。プロパティ名はテンプレートで固定して、手打ちしないのが対策になる
- 大規模なVaultや複雑なクエリでは重くなることがある。Dataviewは全ノートのメタ情報を追跡するので、クエリの多いページで表示にもたつきが出る場合がある。対処は、まず
FROMとWHEREで対象を狭めること。1ページに大量のクエリを並べないのも効く。LIMITは表示件数を減らす用途で、性能対策の本命ではない - dataviewjsには有効/無効の設定がある。Dataviewの設定に「Enable JavaScript Queries」という項目があり、これがオフだとdataviewjsは動かない。JavaScriptを実行する機能なので、必要になるまで無効のままでいい。DQLだけ使う運用なら切っていて困らない
- プラグイン依存=Dataviewを外すと表示が消える。クエリの結果はその場で描画されているだけで、ファイルには書き込まれていない。プラグインを無効化すればただのコードブロックに戻るし、Vaultを他のツールで開いても一覧は見えない。ノート本体のデータは無事だが、「一覧はDataviewがある環境でだけ存在する」ことは覚えておく
まとめ
- Dataviewはタグとプロパティから一覧を自動生成するコミュニティプラグイン。手動の目次を維持する作業が消える
- 始め方はコピペ一択。最小のLIST/TABLEを貼って動かし、タグ名から1箇所ずつ書き換える
- 覚えるのは FROM(タグはそのまま・フォルダは引用符)/ WHERE / SORT の3つ。dataviewjsは必要になってからでいい
- ⚠️ 0件のときはまず表記ゆれを疑う。プロパティ名はテンプレートで固定する
- ⚠️ 一覧はDataviewがある環境でだけ表示される。ノートのデータ自体は普通のMarkdownのまま残る
Dataviewが真価を出すのは、タグとプロパティがある程度そろってからだ。他に入れる価値のあるプラグインはObsidianおすすめプラグインにまとめている。
よくある質問
Dataviewは難しいですか?
最初の一歩はコピペで済みます。動く最小例を貼り付けて結果を見て、タグ名やフォルダ名を自分のVaultに合わせて書き換える、という順で進めれば、構文を暗記する必要はありません。この記事の例はすべてそのまま貼って動く形で書いています。
プログラミングの知識は必要ですか?
基本のクエリ(DQL)には不要です。FROMで対象を選び、WHEREで絞り、SORTで並べる、という3つの考え方だけで日常の用途はほぼ足ります。JavaScriptで書くdataviewjsという上級版もありますが、DQLで足りなくなってから検討すれば十分です。
DataviewはObsidianの標準機能ですか?
標準機能ではなく、コミュニティプラグインです。設定からコミュニティプラグインを有効にして、自分でインストールする必要があります。またDataviewを無効化・削除すると、クエリはただのコードブロックに戻り、一覧表示は消えます。ノート自体のデータが消えるわけではありません。