Dataviewの使い方【2026年10月版】書き方とエラー

Dataviewは、ノートのタグやプロパティから一覧と表を自動で作るObsidianのコミュニティプラグインだ。読書ノートの目次を手で並べていて追記を忘れる、という「手動の一覧を維持できない」問題がなくなる。
結論 最初はコピペで動く最小のLISTかTABLEを貼って体感する。覚えるのはFROM(どこから)・WHERE(絞る)・SORT(並べる)の3つ。表を画面で作って値も書き換えたいだけなら、コアプラグインの「ベース」で足りる。
目次 / INDEX
Dataviewとは何か(標準機能ではない)
Dataviewは、ノートのタグとプロパティ(ノート冒頭のメタ情報)を読み、条件に合うノートを一覧にするプラグインだ。「#読書 が付いたノートを全部並べて」と一度書けば、ノートを増やすたびに一覧が勝手に育つ。
標準機能ではないので、次の手順で入れる(2026年9月時点の日本語表示)。
- 設定 → 「コミュニティプラグイン」を開き、「コミュニティプラグインを許可」の「有効化」を押して制限モードを解除する
- 「閲覧」で Dataview を検索して「インストール」を押す
- 「有効化」を押す
クエリ(抽出条件の指示文)は、ノートの中に dataview のコードブロックとして書く。一覧ページ自体も普通のノートだ。
Dataviewの最終リリースは2025年4月で、公式ディレクトリのスコアカードではReviewが「Risks」と表示される(2026年9月時点)。開示事項は、JavaScriptのクエリが他のプラグインと同じ権限で動くという注意だ。スコアカードの見方はObsidianプラグインおすすめ20選に書いた。
まずコピペで動かす
理屈より先に、動くものを貼る。どこかのノートに次をそのまま貼り付ける。
```dataview
LIST
FROM #読書
```
これで「#読書 タグが付いたノートのリスト」がその場に出る。#読書 のノートがなければ空になるので、自分の保管庫で使っているタグに書き換える。
次に、リストを表にする。読書ノートの冒頭に、こんなプロパティを付けているとする。
---
tags: [読書]
著者: 伊藤計劃
評価: 5
読了日: 2026-07-20
---
このとき、次のクエリで読書ノートの一覧表ができる。
```dataview
TABLE 著者, 評価, 読了日
FROM #読書
SORT 評価 DESC
```
ノート名・著者・評価・読了日が、評価の高い順に並ぶ。新しい読書ノートを書けば、このページを触らなくても表に行が増える。
FROM・WHERE・SORTの書き方
クエリは種類、FROM、そのほかの条件の順に書く。FROMは種類のすぐ後に0個か1個だけ置けて、WHEREやSORTの後ろには書けない。
| 書く場所 | 役割 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 1行目 | 表示の種類 | LIST TABLE 著者, 評価 TASK CALENDAR 読了日 |
| FROM | どこから取るか | FROM #読書(タグ)、FROM "20_Univ"(フォルダは引用符) |
| WHERE | どう絞るか | WHERE 評価 >= 4 |
| SORT | どう並べるか | SORT 読了日 DESC(DESC=新しい順、ASC=古い順) |
| GROUP BY | まとめる | GROUP BY 著者 |
| LIMIT | 件数を絞る | LIMIT 10 |
タグはそのまま、フォルダは引用符で囲む。ここが一番混ざりやすい。組み合わせるとこうなる。
```dataview
TABLE 著者, 評価
FROM "10_Notes"
WHERE 評価 >= 4
SORT 読了日 DESC
```
「読書ノートフォルダの中で、評価4以上を、読了日の新しい順に」。日本語の指示がほぼそのまま並ぶ。構文を覚えるより、動く例を1行ずつ書き換えるほうが詰まらない。
どのノートも持っている値(file.〜)
プロパティを書かなくても、全ノートが持っている値がある。準備ゼロで使えるので、最初の実験に向く。
| 値 | 中身 |
|---|---|
file.name | ファイル名 |
file.mtime | 最後に更新した日時 |
file.ctime | 作成した日時 |
file.tags | ノートのタグ(ネストされたタグは親ごとに分けて入る) |
file.day | ファイル名の 2026-10-14 のような日付 |
file.tasks | ノートの中のタスク |
file.day は、ファイル名に日付が入っていれば自動で読まれる。授業ノートを 2026-10-14_信号処理_フーリエ変換 のように名付けていれば、講義日で並べ替えられる。命名の考え方は大学生のObsidian授業ノート術に書いた。
本文に書く「インラインフィールド」
プロパティのほかに、本文の中に 項目:: 値 と書いた値もDataviewは読める。これをインラインフィールドと呼ぶ。
読了日:: 2026-09-20
- [ ] 図書館に返す [期限:: 2026-10-01]
行の途中や箇条書きに書くときは [項目:: 値] のように角かっこで囲む。丸かっこ (項目:: 値) にすると、閲覧モードで項目名が隠れて値だけが出る。
⚠️ 項目名に空白や大文字を使うと、Dataviewは小文字とハイフンに直した名前でも読む(Basic Field → basic-field)。項目名は最初から短い日本語か小文字の英字にしておくと迷わない。
コピペで使える実例7つ
どれも FROM のタグ名やフォルダ名を自分の保管庫に合わせれば動く。
1. 散らばった未完了のタスク
TASK クエリは、ノートの中のチェックボックスを1行ずつ集める。
```dataview
TASK
FROM "20_Univ"
WHERE !completed
```
一覧の上でチェックを付けると、元のノートにも反映される。期限つきのタスク管理はObsidianでタスク管理で紹介したTasksのほうが書きやすい。
2. 最近更新したノート10件
```dataview
TABLE file.mtime AS "更新日"
FROM "10_Notes"
SORT file.mtime DESC
LIMIT 10
```
3. この1週間に更新したノート
```dataview
LIST
WHERE file.mtime >= date(today) - dur(7 days)
SORT file.mtime DESC
```
date(today) は今日、dur(7 days) は7日間を表す。「今日から7日前以降」という条件になる。
4. 締切が近い課題
課題のノートに due(締切)と status(状態)のプロパティを付けている場合の例だ。
```dataview
TABLE due AS "締切", status AS "状態"
FROM "20_Univ"
WHERE due AND status != "提出済み"
SORT due ASC
```
WHERE due で、締切を書いていないノートを先に除いている。除かないと何が起きるかは「よくあるエラー」の表にある。
5. 要復習のノートをフォルダごとに
```dataview
LIST rows.file.link
FROM #要復習
GROUP BY file.folder
```
GROUP BY でまとめると、何も指定しなければグループ名だけが出る。rows.file.link を書くと、グループの下に各ノートへのリンクが並ぶ。タグを状態に絞る考え方はObsidianのタグの使い方にある。
6. 講義日順の授業ノート
```dataview
TABLE file.day AS "講義日"
FROM "20_Univ"
WHERE file.day
SORT file.day ASC
```
7. このノートにリンクしているノート
```dataview
LIST
FROM [[]]
```
[[]] は今開いているノートを指す。ハブノートに置くと、そのハブへリンクしてきたノートの一覧になる。
よくあるエラーと直し方
Dataviewのつまずきは、エラーが出ずに0件になるものが多い。症状ごとに直す場所を決めておく。
| 症状 | よくある原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| コードがそのまま表示される | プラグインが無効、コードブロックの言語名が dataview になっていない | 設定で有効化を確かめ、言語名を dataview に直す |
| 「Dataview: No results to show for 〜 query.」 | タグ名・プロパティ名・フォルダ名がノート側と違う | 条件を1行ずつ消して、どの行で0件になるか確かめる |
| 「PARSING FAILED」を含む赤いエラー | 書き方の誤り。FROMをWHEREの後に書いた、引用符が閉じていない、引用符が全角になっている | FROMを種類のすぐ後に移し、引用符を半角の " にする |
| 数値や日付の比較・並べ替えがおかしい | プロパティが文字列になっている | プロパティの型を数値・日付にそろえる |
| 締切のないノートまで出てくる | 値のない項目は null で、null <= date(today) は真になる | WHERE due AND due <= date(today) のように先に存在を確かめる |
| dataviewjs が動かない | 設定「Enable JavaScript queries」がオフ | 必要なときだけオンにする |
最後の「Enable JavaScript queries」は、JavaScriptでクエリを書く上級版を動かす設定で、初期値はオフだ。JavaScriptを実行する機能なので、他人の書いたコードを貼るときは中身を確かめる。
⚠️ ノートを書き換えた直後は、一覧の更新に少し時間がかかることがある。すぐ反映されないときは、ノートを閉じて開き直す。
⚠️ 大きな保管庫で重いクエリを1ページに並べると、表示がもたつく。まずFROMとWHEREで対象を狭めるのが効く。LIMIT は表示件数を減らすだけで、重さの対策の本命ではない。
コア機能のベース(Bases)との違い
表の一覧を作るだけなら、コアプラグインの「ベース」で足りることが多い。ベースは2025年8月にObsidian本体に入った機能で、プラグインを入れずに使える。
| ベース(Bases) | Dataview | |
|---|---|---|
| 入手 | コアプラグイン(本体に入っている) | コミュニティプラグイン |
| 作り方 | 画面のメニューで操作 | クエリを書く |
| 1行の単位 | ファイル | ファイル、またはタスクなどの行 |
| 読む情報 | プロパティとファイルの情報 | 左に加えて、本文の 項目:: 値 |
| 一覧からの編集 | 表のセルで値を書き換えられる | 表示が中心(TASKのチェックは可) |
| 表示の種類 | テーブル・カード・リスト、マップ(Mapsプラグインが必要)など | リスト・テーブル・タスク・カレンダー |
| 更新状況(2026年9月時点) | 本体と一緒に更新 | 最終リリースは2025年4月 |
使い分けの目安は、1ノートに1件の情報(課題、読書、論文)ならベース、ノートの中の行(タスク、本文中の値)を集めるならDataviewだ。ベースの作り方はObsidian Basesの使い方にまとめた。
プラグインを外すと一覧が消えるのはDataviewだけの性質だ。クエリの結果はその場で描かれているだけで、ファイルには書き込まれない。ノートのデータは無事だが、一覧はDataviewがある環境でだけ存在する。
まとめ
- Dataviewはタグとプロパティから一覧を自動で作るコミュニティプラグイン
- 始め方はコピペ。最小のLIST・TABLEを貼り、タグ名から1か所ずつ書き換える
- 書く順は種類、FROM、WHERE・SORT。タグはそのまま、フォルダは引用符
- 0件のときは条件を1行ずつ消して原因の行を探す。値のない項目は
WHERE 項目 ANDで除く - 1ノート1件の表ならベースが手軽。行単位の集計や本文中の値はDataview
プロパティ名はテンプレートで固定しておくと、表記ゆれで一覧から漏れる事故が減る。
出典(公式ドキュメント・2026年9月28日時点)
- Dataview「Structure of a Query」(表示の種類、FROMの位置)
- Dataview「Data Commands」(GROUP BY、LIMIT、
date(today) - dur()の例) - Dataview「Adding Metadata」(インラインフィールドと項目名の変換)
- Dataview「Metadata on Pages」(
file.dayなどの値) - Dataview「Expressions」(
nullと日付の比較の注意) - Dataview(GitHub)(エラーメッセージと設定名、最終リリース)
- Obsidian公式ヘルプ「Basesの紹介」と「ビュー」(ベースの仕組みと表示の種類)
- Obsidian 1.9.10 changelog(ベースが一般向けの版に入った時期)
よくある質問
Dataviewは難しいですか?
最初の一歩はコピペで済みます。動く最小例を貼って結果を見て、タグ名やフォルダ名を自分の保管庫に合わせて書き換える順で進めれば、構文を暗記する必要はありません。覚えるのはFROM(どこから)・WHERE(絞る)・SORT(並べる)の3つです。
DataviewとBases(ベース)はどちらを使えばいいですか?
ノート1件を1行にした表を作り、表の上で値を書き換えたいなら、コアプラグインのベースが向きます。ノートの中のチェックボックス1行ずつを集めたい、本文に書いた「項目:: 値」を読みたい、条件をクエリで細かく書きたいならDataviewです。Dataviewの最終リリースは2025年4月なので(2026年9月時点)、新しく始めるならベースを先に試します。
Dataviewで何も表示されない・0件になるのはなぜですか?
多いのは、タグ名やプロパティ名がノート側と一致していない、フォルダ名を引用符で囲んでいない、プロパティの型が数値や日付になっていない、の3つです。エラーは出ず「No results to show」と0件になるので、条件を1行ずつ消して、どの行で0件になるかを確かめます。
DataviewはObsidianの標準機能ですか?
標準機能ではなく、コミュニティプラグインです。設定からコミュニティプラグインを有効にして、自分でインストールします。Dataviewを無効化・削除すると、クエリはただのコードブロックに戻り、一覧表示は消えます。ノート自体のデータは消えません。