DTM向けモニタースピーカー10選!【2026年10月版】

DTMを始めて、ヘッドホンだけでミックスを仕上げるのに限界を感じる。スピーカー選びは、机に置けるウーファー径と、手持ちの機材に繋がる入力端子でほぼ決まる。
結論 机に置くなら3.5〜4.5インチ。オーディオインターフェースが無い段階ならTRS・RCA・3.5mmの入力がある機種で、深夜が多いなら前面にヘッドホン端子がある機種。合うのは次の3つ。
- 1万円台後半のEdifier MR4(4インチ・TRS/RCA/3.5mm)。1万5千円以下に抑えるならEdifier MR3(約14,980円)
- 2万円台前半のPreSonus Eris 3.5BT(3.5インチ・Bluetooth・前面ヘッドホン端子)
- 3万円台半ばのEris 4.5BT(4.5インチ・メーカー公称の低域70Hz)
価格は2026年10月時点で確認した実売の目安です。セール・在庫で変動するので、購入前にリンク先で最新価格をご確認ください。本記事にはアフィリエイトリンク(PR)が含まれます。掲載商品の選び方・星の意味・実際に所有している機材は評価基準で公開しています。
目次 / INDEX
普通のPCスピーカーとの違い
手持ちのPCスピーカーで作業すれば足りるんじゃないか、という話から。
| PCスピーカー・一般オーディオ用 | モニタースピーカー | |
|---|---|---|
| 音の設計 | 聴き映え優先で特定の帯域を強めた製品も多い | 原音をできるだけ脚色せずフラットに |
| 向く用途 | 音楽鑑賞・動画・ゲーム | ミックスの判断・録音の確認 |
| 曲を作ると | 低音や高音の過不足に気づけない | 他の環境で聴いたときの差が小さい |
DTMで要るのは「今のミックスが実際どういうバランスで鳴っているか」を判断できること。
味付けされたスピーカーで作ると、盛られて聴こえるぶん低音を薄く仕上げてしまい、イヤホンやスマホで聴いたときにスカスカになる。逆に団子になることもある。作業中には気づけないのがやっかいなところ。
パワードとパッシブ
もうひとつ、アンプの話。スピーカーにはアンプを内蔵したパワード(アクティブ)と、別にアンプが要るパッシブの2種類がある。今回比較した10製品は全部パワードで、電源とオーディオケーブルを挿せば鳴る。
パッシブは配線も置き場所も増えるので、机の上が前提の部屋には向かない。DTM用として売られている現行機はほとんどがパワードなので、売り場で「パワード」「アクティブ」と書いてあればそれでいい。
ウーファー径と部屋の広さ、机の奥行き
ウーファー径で変わるのは、低音の出やすさと、置き場所・音量にどれだけ余裕が要るか。口径が大きいほど低音が出やすく、そのぶん場所と音量の余裕が要る。
| ウーファー径 | 傾向 | 今回の10製品 |
|---|---|---|
| 3〜4インチ | 小型で机に置きやすく、低域の量は控えめ | iLoud Micro Monitor(3)・MR3(約85mm)・BX3(3.5)・Eris 3.5BT(3.5)・MR4(4) |
| 4.5インチ | 机に置けるサイズのまま、低音に少し余裕 | Eris 4.5BT・BX4 BT |
| 5インチ | 低音が出やすいぶん、置き場所と音量に余裕が要る | HS5・305P MkII・RP5G5 |
| 6〜8インチ | 机の上には大きく、広い部屋やバンドのリハーサル向け | なし |
一人暮らしの部屋は広くないことが多く、置き場所は机の上。3.5〜5インチが基本ラインになる。
狭い部屋に大きいウーファーを置くと低音が反響してこもりやすい、というのも複数の記事で指摘されている。低音の量感は口径が大きいほど出る。そこを取るか扱いやすさを取るかで、4インチ前後か5インチかが分かれる。
机の奥行きと重さ
机の奥行きも効く。5インチ級は重さもあって、HS5が1本5.3kg、RP5G5が4.95kg。ノートPCとMIDIキーボードを置いた机の左右に2本並べると、それだけで面積を食う。
キーボードの両脇にしか置く場所が無いなら、3〜4.5インチ級から考えたほうが机が成り立つ。MIDIキーボードの幅はMIDIキーボードのおすすめに載せてあるので、机の寸法と合わせて見てほしい。
繋ぎ方(XLR・TRS・RCA・Bluetooth)
基本は、オーディオインターフェースのライン出力からスピーカーの入力へ、左右1本ずつ。インターフェース側の出力はTRSフォンのことが多い。
端子の形(XLR・TRS・RCA)に加えて、バランス(ノイズに強い接続方式)かアンバランスかを、出力側と入力側で合わせる。
| スピーカー側の入力 | 今回の10製品 | 用意するケーブル |
|---|---|---|
| XLR・TRSのみ | HS5・305P MkII・RP5G5 | インターフェースのTRS出力からXLR入力へならバランス対応のTRSオス-XLRオス、TRS入力へならTRS-TRS。左右1本ずつ |
| TRS・RCA・3.5mmあり | Eris 3.5BT・Eris 4.5BT・MR3・MR4・BX4 BT | TRS-TRSが基本。PC直結ならRCAか3.5mm |
| RCA・6.3mm・3.5mm | BX3 | インターフェースからは6.3mmのフォンケーブル。PC直結なら3.5mm |
| RCA・3.5mm・Bluetooth | iLoud Micro Monitor | TRS-RCA。PC直結なら3.5mm |
端子の見分け方
- XLRは3ピンの丸い端子
- TRSは6.3mmのフォンプラグで、先端がTip・Ring・Sleeveの3極に分かれている
- RCAは赤白のピン端子でアンバランス
- 3.5mmはスマホやノートPCのイヤホン端子と同じ形
XLRとTRSはどちらもバランス接続に使える端子で、繋ぐ機器とケーブルが両方対応していればノイズに強いバランス接続になる。
同じ機種のXLR入力とTRS入力がどちらもバランス対応なら、端子の形だけで大きな音質差が出るとは限らない。持っているインターフェースの出力端子に合わせて選べばいい。RCAや3.5mmで繋いでも音は出るが、ノイズや音質の面ではバランス接続のほうが有利。
Bluetoothの使いどころ
BluetoothはEris 3.5BT・4.5BT・MR3・BX4 BT・iLoud Micro Monitorに付いている。スマホに入っている曲を参考用に流す使い方が主で、DAWからの出力はケーブルで繋ぐ。オーディオインターフェースをまだ持っていない人は、入力数で選ぶ基準を別記事にまとめてある。
関連記事 オーディオインターフェースのおすすめ 入力数で選ぶ。歌だけなら1つ、弾き語りを別トラックなら2つ。筆者はRubix66。 読む →集合住宅での音量
出力W数はアンプ出力の指標で、定格・総出力など表記の基準も製品で違う。普段の音量を直接示す数字ではない。
実際の音圧は感度・距離・設置でも変わる。ボリュームつまみで絞れば会話くらいの音量で鳴らせるので、W数の大小と近隣にうるさいかどうかは別の話になる。集合住宅の目安として販売店や解説記事でよく挙がるのが「会話くらいの音量」で、建物や時間帯で変わるので目安にとどめる。
深夜に作業するなら
じゃあ製品で何が変わるか。ウーファー径が大きいほど低音が出やすく、低音は壁や床を伝わりやすい帯域だ。
深夜に作業することが多いなら、取れる手は2つ。
- 低域の量を抑えやすい小口径を選ぶ
- スピーカーはミックスの最終確認用にして、普段はヘッドホン中心にする
この使い分けが現実的。ただし小音量時の鳴り方は製品ごとに違う。
その使い分けで効くのが前面のヘッドホン端子で、Eris 3.5BT・Eris 4.5BT・BX3・BX4 BT・MR4に付いている(MR3にもヘッドホン出力がある)。昼はスピーカー、夜はここにヘッドホンを挿す。ヘッドホン側はモニターヘッドホンのおすすめで密閉型を中心に並べてある。
スピーカーを買う前にヘッドホンをまだ決めていないなら、そっちが先だ。
関連記事 モニターヘッドホンのおすすめ リスニング用との違い、密閉型かセミオープンか。DTMを始めた学生向けに10本を安い順に。 読む →10製品の比較表
筆者が持っているのはYAMAHA HS5と、Rolandのオーディオインターフェース Rubix66。HS5以外の9製品は自分で使ったものではないので、メーカー公式と楽天の商品ページで確認できた仕様から比べている。
今回比較した10製品はペア換算で1万円台前半から8万円弱まで。
総合点は安さ・繋げる機器・机への置きやすさ・ヘッドホン端子・Bluetoothで付けた。
価格は楽天の商品ページで確認した新品の税込目安。表は総合点の高い順に並べた。JBL 305P MkIIだけ1本の価格なので、ペアで揃えるなら約2倍で見る。
| 総合 | 製品名 | 価格 | 安さ | 繋げる機器 | 机への置きやすさ | ヘッドホン端子 | Bluetooth | 価格の単位 | 入力端子 | ウーファー径 | ヘッドホン端子 | Bluetooth | 出力 | 重さ(1本) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 15.00 | M-AUDIO BX4 BT | Amazon価格を見る | 楽天市場¥16,980 | Yahoo!¥16,980 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | ペア | TRS・RCA・3.5mm | 4.5インチ | あり(前面) | あり | 120W(ピーク)/25W×2(RMS) | − |
| 24.85 | PreSonus Eris 3.5BT | Amazon価格を見る | 楽天市場¥24,200 | Yahoo!¥21,175 | 4.5 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | ペア | TRS・RCA・3.5mm | 3.5インチ | あり(前面) | あり(5.0) | 50W(25W×2) | − |
| 34.80 | Edifier MR3 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥14,980 | Yahoo!¥14,980 | 5.0 | 5.0 | 4.0 | 5.0 | 5.0 | ペア | TRS・RCA・3.5mm | 約85mm(ミッドバス) | あり | あり(5.4) | 36W(18W+18W) | − |
| 44.70 | PreSonus Eris 4.5BT | Amazon価格を見る | 楽天市場¥34,650 | Yahoo!¥30,319 | 4.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | ペア | TRS・RCA・3.5mm | 4.5インチ | あり(前面) | あり(5.0) | 50W(25W×2) | − |
| 54.60 | M-AUDIO BX3 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥14,800 | Yahoo!¥14,800 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 1.0 | ペア | RCA・6.3mm・3.5mm | 3.5インチ | あり(前面) | なし | 120W(商品名の表記) | − |
| 54.60 | Edifier MR4 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥16,800 | Yahoo!¥16,980 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 1.0 | ペア | TRS・RCA・3.5mm | 4インチ | あり(前面) | なし | 42W(21W×2) | − |
| 72.80 | IK Multimedia iLoud Micro Monitor | Amazon価格を見る | 楽天市場¥66,000 | Yahoo!¥66,000 | 2.0 | 3.0 | 4.0 | 1.0 | 5.0 | ペア | RCA・3.5mm | 3インチ | 記載なし | あり | 50W RMS(ペア合計) | − |
| 82.50 | YAMAHA HS5 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥48,400 | Yahoo!¥48,400 | 3.0 | 3.0 | 3.0 | 1.0 | 1.0 | ペア | XLR・TRS | 5インチ | 記載なし | なし | 70W(LF45W+HF25W) | 5.3kg |
| 92.20 | JBL 305P MkII | Amazon価格を見る | 楽天市場¥32,450 | Yahoo!¥44,000 | 2.0 | 3.0 | 3.0 | 1.0 | 1.0 | 1本(ペア換算) | XLR・TRS | 5インチ | 記載なし | なし | 41W+41W(LF/HF) | − |
| 101.90 | KRK ROKIT RP5G5 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥79,200 | Yahoo!¥79,200 | 1.0 | 3.0 | 3.0 | 1.0 | 1.0 | ペア | XLR/TRSコンボ | 5インチ | 記載なし | なし | 55W(LF35W+HF20W) | 4.95kg |
表の「−」は、今回参照した資料に記載が無かった項目(重さとヘッドホン端子)。出力はメーカー表記のままで、RMS・総出力・片側ずつと基準が揃っていない。数字の大小だけで比べないでほしい。
1万5千円以下で買えるモニタースピーカー
ペアで1万5千円を切るのは、Edifier MR3とM-AUDIO BX3の2製品。1万円台後半のMR4・BX4 BTと比べると、ウーファーが一回り小さい(約85mm・3.5インチ)。そのぶん低音の量は控えめになる。
1万円を切るペアになると、PC用の小型スピーカーが中心になり、ミックスの判断に使う前提の製品は見当たらなかった。
1. Edifier MR3
👍 良い点
- MR4より約1,800円安い
- TRSバランス入力があり、あとからオーディオインターフェースに繋ぎ替えられる
- RCA・3.5mm・Bluetoothでも鳴らせる
- 部屋の形や置き場所に合わせて音を補正するルーム補正機能
- メーカー公称の再生周波数帯域は52Hz〜40kHz(測定条件は製品ごとに違う)
👎 気になる点
- ミッドバス(ウーファー)は直径約85mmで、MR4の4インチより小さい
- 定格出力は合計36Wで、10製品の中では小さい
- 保証は1年
- BluetoothのコーデックはSBCのみ
- メーカーがDTM専業ではなくコンシューマ寄り
MR4の弟分にあたるEdifierの小型モニターで、ペアで約14,980円。直径約85mmのミッドバスと約26mmのツイーターの2ウェイで、定格出力は合計36W。入力はTRSバランス・RCA・3.5mm・Bluetoothの4系統で、イヤホン出力も付く。部屋に合わせて音を補正する機能を、背面のノブと専用アプリで使える。
こんな人に:とにかく安くペアを揃えたい。PC直結から始めて、あとでインターフェースに繋ぎ替える
2. M-AUDIO BX3
👍 良い点
- 10製品でペア換算の最安
- 前面にヘッドホン端子と3.5mmのAUX入力がある
- 背面にRCAと6.3mmの入力がある
- High・LowのEQで好みに合わせて調整できる
- 低音を補う背面のバスレフポート(リアポート)
👎 気になる点
- Bluetoothは無い(Bluetooth付きはBX3BTという別型番)
- 120Wは商品名の表記で、連続出力(RMS)は商品ページで確認できなかった
- 6.3mm入力がバランス接続に対応するかは商品ページに記載がない
- 再生周波数帯域の公称値も商品ページで確認できなかった
- 以前付属していた制作ソフト(Pro Tools First)は提供が終わっている
M-AUDIOの3.5インチ機で、10製品でペア換算の最安。前面にヘッドホン端子と3.5mmのAUX入力、背面にRCAと6.3mmの入力があり、High・LowのEQと背面のバスレフポートを備える。重さはペアで3.35kg。Bluetooth付きはBX3BTという別型番なので、型番を確かめて買う。
こんな人に:とにかく安く揃えて、夜は前面の端子でヘッドホンに切り替えたい
MR3とBX3は、入力とBluetoothで分かれる。TRSバランス入力とBluetoothが要るならMR3、Bluetoothは要らず前面のヘッドホン端子を使いたいならBX3。低音の量に余裕が欲しくなったら、2,000円ほど足して1万円台後半のMR4・BX4 BTに上げる。
1万円台後半(ペア)
MR3・BX3より2,000円ほど高く、ウーファーが4〜4.5インチに上がる。2製品ともTRS・RCA・3.5mmの入力があり、PC直結から始められる。
3. Edifier MR4
👍 良い点
- 1万円台後半の2製品ではペア換算の最安
- TRSバランス入力があり、あとからオーディオインターフェースに繋ぎ替えられる
- RCAと3.5mmもあるのでPC直結でも使いやすい
- 4インチで机の上に置きやすい
- 国内正規代理店(プリンストン)の取り扱いがある
👎 気になる点
- メーカーがDTM専業ではなくコンシューマ寄り
- プロ現場での実績はモニター専業機ほど多くない
- Bluetoothは無い
- 低音の量は4インチなりで、5インチ級ほどの余裕はない(メーカー公称の低域は60Hz)
- 同じ価格帯のBX4 BTより口径が0.5インチ小さい
1万円台後半の2製品ではペア換算の最安。4インチで、入力はTRSバランス・RCA・3.5mmの3系統。オーディオインターフェースが無い段階はPC直結、買ったらTRSに繋ぎ替えられる。ブランドはコンシューマ寄りで、プロ現場での実績はモニター専業機ほど多くない。最初のペアを1万円台で済ませたい人向け。
こんな人に:とにかく安く、まずスピーカーでミックスを聴きたい。PC直結から始める
4. M-AUDIO BX4 BT
👍 良い点
- MR4とほぼ同じ1万円台後半の価格
- 4.5インチでMR4より低音に余裕
- 前面にヘッドホン端子があり夜の作業で切り替えやすい
- Bluetoothでスマホの曲を流せる
- RCA・TRS・3.5mmと入力の種類が多い
👎 気になる点
- Bluetoothの無いBX4(無印)もあるので、型番の「BT」を確認する必要がある
- メーカー公称の周波数特性は69Hz〜22kHz(測定条件は製品ごとに違う)
- 120Wはピーク値で、連続出力(RMS)は25W×2で、Eris 4.5BTと同じ
- 位置づけがマルチメディア用スピーカー寄りでモニター専業機ではない
- 重さ・寸法は買う前に公式仕様で確認する
MR4と同じ価格帯で、ウーファーが4.5インチと少し大きく、Bluetoothと前面のヘッドホン端子が付く。入力はRCA・TRS・3.5mmの3系統。Bluetoothの無いBX4(無印)もあるので、買うときは「BT」付きの型番を確認する。夜はヘッドホン、昼はスピーカー、と切り替えたい人向け。
こんな人に:1万円台で、Bluetoothと前面のヘッドホン端子も欲しい
MR4とBX4 BTは確認時点で同じ価格帯。Bluetoothが要るならBX4 BT、要らないならTRSバランス入力の明記があるMR4、という分かれ方になる。
2万円台〜3万円台(ペア)
DTM専業ブランドの現行世代。前面にヘッドホン端子と3.5mm入力、背面にTRSとRCA、それにBluetooth 5.0と、端子構成は2製品で同じ。
5. PreSonus Eris 3.5BT
👍 良い点
- 3.5インチで机に置きやすく、低域の量も抑えやすい
- 前面にヘッドホン端子と3.5mm入力がある
- 背面にTRSとRCAがありオーディオインターフェースにもPCにも繋げる
- Bluetooth 5.0対応
- DTM専業ブランドの現行世代(2nd Gen)
👎 気になる点
- 低音は3.5インチなりに軽め
- メーカー公称の低域は80Hz(測定条件は製品ごとに違う)
- MR4・BX4 BTより1万円弱高い
- 出力は4.5BTと同じ50Wで、低音の余裕は4.5BTに譲る
- 重さ・寸法は買う前に公式仕様で確認する
3.5インチで机を取らず、低域の量も抑えやすいので、深夜の作業に一番寄せた1台。入力はTRS・RCAが背面、3.5mmとヘッドホン端子が前面、それにBluetooth 5.0。DTM専業ブランドの現行世代(2nd Gen)で、2万円台前半の枠では選ぶ理由が揃っている。低音は3.5インチなりに軽い。
こんな人に:机が狭い、深夜が多い、DTM専業ブランドの現行機が2万円台前半で欲しい
6. PreSonus Eris 4.5BT
👍 良い点
- 4.5インチで3.5BTより低音に余裕
- メーカー公称で低域70Hz、Peak SPL 100dBと数値が公開されている
- 端子構成が3.5BTと同じでTRS・RCA・3.5mm・Bluetoothが使える
- 前面にヘッドホン端子がある
- DTM専業ブランドの現行世代(2nd Gen)
👎 気になる点
- 3.5BTより1万円前後高く、その差に見合うかは好みが分かれる
- 出力は3.5BTと同じ50W
- 3万円台半ばで、1万円台の2製品より上の価格帯
- 重さ・寸法は買う前に公式仕様で確認する
- 5インチ級ほどの低音の余裕はない
3.5BTのウーファーを4.5インチにしたモデルで、端子構成は同じ。メーカー公称の低域は70Hz(3.5BTは80Hz)で、低音の確認に余裕が出る。3.5BTより1万円前後高く、その差を低音の余裕に払うかどうかで決まる。
こんな人に:机の上に置いたまま、低音も確認したい
3.5BTと4.5BTの主な違いはウーファー径とメーカー公称の低域で、端子は同じ。寸法や重さも変わるので、買う前に公式仕様で確かめる。
机が狭くて夜が多いなら3.5BT、置ける机があって昼に鳴らせるなら4.5BT。
4万円台後半〜6万円台(ペア換算)
5インチ機の帯。2製品とも入力はXLRとTRSのバランスだけ。実用上はオーディオインターフェースなど、ライン出力と音量調整を備えた機器から繋ぐのが基本になる。
7. YAMAHA HS5
👍 良い点
- DTM用モニターの定番でレビューや設定情報を見つけやすい
- 5インチ・バイアンプ70W(LF45W+HF25W)
- XLRとTRSのバランス入力でオーディオインターフェースと繋ぎやすい
- メーカー公称の低域は54Hz(-10dB)
- 筆者が所有している
👎 気になる点
- RCA・3.5mm・Bluetoothが無くPC直結には向かない
- 1本5.3kgで机の上に2本置くと場所を取る
- 外観の好みが分かれやすい
- 4万円台後半で、1万円台の2製品とは価格帯が違う
- 狭い部屋では5インチの低音が反響しやすい
DTM用モニターの定番で、レビューや設定情報を見つけやすい。5インチ、バイアンプ(低音用と高音用に別々のアンプ)70Wで、入力はXLRとTRSフォン。実用上はオーディオインターフェースなど、ライン出力と音量調整を備えた機器から繋ぐ。1本5.3kgあるので、机の奥行きと置き場所は買う前に測る。筆者はこれを持っている。
こんな人に:定番を選びたい。オーディオインターフェースは持っている。机に置き場所がある
8. JBL 305P MkII
👍 良い点
- 5インチのスタジオモニター
- 入力感度+4dBu/-10dBVの切替で繋ぐ機器に合わせられる
- メーカー公称の低域は49Hz(測定条件は製品ごとに違う)
- メーカー公称のPeak SPLは108dB
- XLRとTRSのバランス入力
👎 気になる点
- 1本売りなので2本そろえると6万円台になる
- RCA・3.5mm・Bluetoothが無くPC直結には向かない
- ペア換算だとHS5のペアより高い
- 重さ・寸法は買う前に公式仕様で確認する
- 5インチなので狭い机の上には大きめ
この価格は1本分。ペアにすると2倍になる。今回比較した10製品でこれだけが1本売りで、ステレオにするには2本買って6万円台になる。5インチのスタジオモニターで、入力はXLRとTRS。入力感度を+4dBuと-10dBVで切り替えられるので、繋ぐ機器に合わせて音量の余裕を調整できる。メーカー公称のPeak SPL(出せる最大の音圧)は108dB。
こんな人に:5インチのスタジオモニターを、1本ずつ2本分の予算で揃えられる
305P MkIIは商品ページの価格を見て「HS5より安い」と思いやすい。1本の価格なので、2本にするとHS5のペアより高くなる。楽天の商品名に「1本」と書いてあるかを見てから比べてほしい。
6万円台後半〜8万円弱(ペア)
小ささにお金を払うか、機能にお金を払うか。学生が最初に買う帯ではないが、上を知ると下の選び方が変わる。
9. IK Multimedia iLoud Micro Monitor
👍 良い点
- 手のひらサイズで、口径3インチは10製品で最も小さい
- メーカー公称の低域は45Hz(測定条件は製品ごとに違う)
- Bluetoothでスマホの曲を流せる
- RCAと3.5mmでPC直結もできる
- 3インチで低域の量を抑えやすい
👎 気になる点
- 6万円台で10製品では高価格帯
- 低音の量感は小口径なりに控えめ
- XLR・TRSのバランス入力が無い
- 重さ・寸法は買う前に公式仕様で確認する
- 確認時点ではHS5のペアより高い
手のひらサイズで、口径3インチは10製品で最も小さい。入力はRCA・3.5mmステレオ・Bluetoothで、オーディオインターフェースからはTRS-RCAケーブルで繋ぐ。メーカー公称の低域は45Hzだが、測定条件は製品ごとに違うので他社機の数字と並べては比べない。価格は6万円台で、小ささにお金を払うモデルだ。
こんな人に:机が本当に狭い。持ち運ぶ。小ささを最優先
10. KRK ROKIT RP5G5
👍 良い点
- 現行世代(G5)でDSPルームチューニング機能を搭載
- 5インチ・バイアンプ55W(LF35W+HF20W)
- メーカー公称で54Hz〜30kHz
- XLR/TRSコンボのバランス入力
- 見た目の主張が強く部屋に映える
👎 気になる点
- 10製品で最高価格
- RCA・3.5mm・Bluetoothが無くPC直結には向かない
- 1本4.95kgで机の上に2本置くと場所を取る
- HS5のペアより上の価格帯
- 見た目が主張するぶん好みが分かれる
ROKITシリーズの現行世代(G5)で、部屋の響きに合わせて音を補正するDSPルームチューニング機能を持つ5インチ機。入力はXLR/TRSコンボ。10製品で最も高く、見た目の主張が強いのでゲーミングやクリエイター系の部屋に映える。1本4.95kg。
こんな人に:部屋に合わせた補正機能が欲しい。見た目で選びたい
iLoud Micro Monitorは「机に置けない」を解決する製品。置けるなら同じ予算で5インチ級のペアに手が届く。RP5G5のルームチューニングは魅力だが、10製品で最高額。
学生におすすめ3選
仕送りやバイト代から出すなら、まず予算で決めたい。予算と手持ちの機材で3つに分けた。
- まず1万円台前半で揃えるなら → Edifier MR3(約14,980円)… TRSバランス・RCA・3.5mm・Bluetoothの4系統で、PC直結から始めてあとでインターフェースに繋ぎ替えられる。ルーム補正も付く。ウーファーは約85mmと小さいので、低音の量は割り切る。
- DTM専業ブランドの現行機を2万円台で → PreSonus Eris 3.5BT(約24,200円)… 前面のヘッドホン端子とBluetooth、背面のTRS・RCAが揃い、比較表の総合は2位。机が狭く、夜に作業する一人暮らしの部屋に合わせやすい。
- インターフェースがあって、長く使う定番を選ぶなら → YAMAHA HS5(約48,400円)… 5インチ・バイアンプ70Wの定番で、レビューや設定情報を見つけやすい。入力はXLRとTRSだけなので、オーディオインターフェースから繋ぐ前提になる。筆者もこれを使っている。
TRSバランス・RCA・3.5mm・Bluetoothの4系統で、PC直結から始めてあとでインターフェースに繋ぎ替えられる。ルーム補正も付く。ウーファーは約85mmなので、低音の量は割り切る。
こんな人に:まず1万円台前半でペアを揃える
前面のヘッドホン端子とBluetooth、背面のTRS・RCAが揃い、比較表の総合は2位。机が狭く、夜に作業する一人暮らしの部屋に合わせやすい。
こんな人に:DTM専業ブランドの現行機を2万円台で
| 総合 | 製品名 | 価格 | 安さ | 繋げる機器 | 机への置きやすさ | ヘッドホン端子 | Bluetooth | 価格の単位 | 入力端子 | ウーファー径 | ヘッドホン端子 | Bluetooth | 出力 | 重さ(1本) | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 24.85 | PreSonus Eris 3.5BT | Amazon価格を見る | 楽天市場¥24,200 | Yahoo!¥21,175 | 4.5 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | 5.0 | ペア | TRS・RCA・3.5mm | 3.5インチ | あり(前面) | あり(5.0) | 50W(25W×2) | − |
| 34.80 | Edifier MR3 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥14,980 | Yahoo!¥14,980 | 5.0 | 5.0 | 4.0 | 5.0 | 5.0 | ペア | TRS・RCA・3.5mm | 約85mm(ミッドバス) | あり | あり(5.4) | 36W(18W+18W) | − |
| 82.50 | YAMAHA HS5 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥48,400 | Yahoo!¥48,400 | 3.0 | 3.0 | 3.0 | 1.0 | 1.0 | ペア | XLR・TRS | 5インチ | 記載なし | なし | 70W(LF45W+HF25W) | 5.3kg |
用途別の3選
10製品の中から、一人暮らしの部屋・机の上で使う学生の条件で3つに絞る。4万円超は入れない。
1万円台で、まずスピーカーで聴く → Edifier MR4
1万円台後半で、この価格帯ではペア換算の最安。TRS・RCA・3.5mmの3系統があるので、PC直結から始めて、オーディオインターフェースを買ったらTRSに繋ぎ替えられる。ブランドがDTM専業ではない点だけ割り切る。
Bluetoothが欲しければ、同じ価格帯のM-AUDIO BX4 BT。
机が狭い、深夜が多い → PreSonus Eris 3.5BT
2万円台前半。3.5インチで机を取らず、低域の量も抑えやすい。前面にヘッドホン端子があり、夜はヘッドホンに切り替えられる。
DTM専業ブランドの現行世代で、背面のTRS・RCAとBluetoothも揃う。
置ける机があって、低音も確認したい → PreSonus Eris 4.5BT
3万円台半ば。4.5インチで、メーカー公称の低域は70Hz。端子構成は3.5BTと同じなので、置ける机と鳴らせる時間帯があるならこっち。
3つに共通すること
3つともペアの価格。TRS・RCA・3.5mmの入力があるので、オーディオインターフェースが無くてもPC直結で始められる。あとからオーディオインターフェースを足したときは、TRSへ繋ぎ替えればいい。
筆者のHS5は4万円台後半でXLR・TRS入力のみなので、この用途別の3選には入れていない。定番を選びたくてオーディオインターフェースを持っている人の候補として、学生におすすめ3選の3枠目に置いた。
よくある質問
モニタースピーカーは普通のPCスピーカーで代用できる?
音楽を聴くだけなら代用できるが、曲を作るなら向かない。PCスピーカーや一般的なオーディオ用には、聴き映えを優先して特定の帯域を強めた製品も多い。モニタースピーカーはその味付けを削ってフラットに鳴らすことを目指す。味付けされたスピーカーで作ると低音や高音の過不足に気づけず、イヤホンやスマホで聴いたときに音がスカスカになったり団子になったりしやすい。
ウーファーは何インチを選べばいい?
口径が大きいほど低音が出やすく、そのぶん置き場所と音量に余裕が要る。一人暮らしの机の上なら、今回の10製品が収まる3〜5インチから選ぶ。狭い部屋に大きいウーファーを置くと低音が反響してこもりやすい、という指摘は複数の販売店・専門店にある。深夜の作業が多いなら、小型で低域の量を抑えやすい傾向がある小口径のほうが扱いやすい。ただし小音量時の鳴り方は製品ごとに違う。
オーディオインターフェースが無くても繋げる?
TRS・RCA・3.5mmの入力がある製品なら、PCやスマホから直接繋いで音は出る。今回の10製品ではEdifier MR3・MR4・M-AUDIO BX3・BX4 BT・PreSonus Eris 3.5BT/4.5BT・IK Multimedia iLoud Micro Monitorがこれに当たる。YAMAHA HS5・JBL 305P MkII・KRK ROKIT RP5G5はXLRとTRSのバランス入力だけなので、実用上はオーディオインターフェースなど、ライン出力と音量調整を備えた機器から繋ぐのが基本になる。
アパートや寮で鳴らしても大丈夫?
出力W数はアンプ出力の指標で、定格・総出力など表記の基準も製品で違う。普段の音量を直接示す数字ではない。実際の音圧は感度・距離・設置でも変わり、ボリュームで絞れば会話くらいの音量で鳴らせる。W数の大小で近隣にうるさいかどうかは決まらない。ただしウーファー径が大きいほど低音が出やすく、低音は壁や床を伝わりやすい帯域なので、夜に作業するなら低域の量を抑えやすい小口径を選ぶか、スピーカーはミックスの最終確認に使って普段はヘッドホン中心にする使い分けが現実的。