理系大学生のノートパソコンのスペック。メモリ16GBの根拠を大学の要件で確かめた【2026年10月版】

理系大学生のノートパソコンのスペック。メモリ16GBの根拠を大学の要件で確かめた【2026年10月版】

「理系はメモリ16GB」と多くの販売ページに書いてあるが、根拠はだいたい書いていない。数字の出どころは、大学が公式に出している要件にある。

結論 大学の資料は必須8GB・推奨16GBの書き分けが多い。理系で4年使うなら、メモリ16GB・SSD 512GB・CPUはCore i5かRyzen 5級が線になる(東大はMacならM4相当以上)。Snapdragon搭載のWindows機は、東大が認める一方で名指しで購入しないよう書く学科もある。Macが使えるかも学科しだいだ。大学名+「BYOD」で検索して、学科の表を先に見ておこう。

目次 / INDEX

必須ライン・推奨ライン・学科の上乗せの早見表

数字は東京大学・東北大学・九州大学工学部・早稲田大学経営システム工学科の公式資料から取った。

項目必須ライン推奨ライン上乗せ・一段高い例
CPUCore i5(第8世代)同等以上・Ryzen 5以上・M1以上(東北大)第12世代以降のCore i5相当・Ryzen 5相当・M3以上(九大工学部Ⅰ群)Core i7以上(東北大 医学科・理学部生物系、九大 教育学部・芸術工学部)、Core Ultra 7 255H相当かM3以上(九大工学部 Ⅴ群〈建築学科〉・Ⅵ群)
メモリ8GB以上16GB以上16GB以上が基本要件(東大)、32GB推奨(九大工学部 Ⅴ群〈建築学科〉・Ⅵ群)
SSD128〜256GB以上240〜512GB以上500GB以上(東北大 電気情報物理・化学バイオ)、1TB推奨(九大工学部 Ⅴ群〈建築学科〉・Ⅵ群)
OSWindows 11またはmacOSWindows指定(早稲田 経営システム工学科・東北大 機械ほか)
画面11インチ以上フルHD(1920×1080)以上
バッテリー5〜6時間以上10時間以上15時間以上が基本要件(東大)
GPU指定なし指定なし

OSで迷っている段階なら、大学生はMacとWindowsどっち?が判断の入口になる。

大学は「必須」と「推奨」を書き分けている

4校の公式資料

項目東京大学東北大学(表1)九州大学 工学部(Ⅰ〜Ⅳ群)早稲田 経営システム工学科
OSWindows 11またはmacOS Tahoe 26Windows 11以上またはmacOS Sequoia(15)以上(Chromebookは指定外)Windows必須
CPUCore 5・Core Ultra 5以上、Ryzen 7以上(7030以降)、Snapdragon X以上、Apple M4相当以上Core i5(第8世代)同等以上。表2に記載がなければRyzen 5以上・M1以上も可推奨:第12世代以降Core i5相当・Ryzen 5相当・M3以上(Ⅰ群)Intel・AMD推奨(ARMは非推奨)
メモリ16GB以上8GB以上必要8GB以上・推奨16GB以上8GB以上(16GB以上を推奨)
SSD256GB以上必須128GB・推奨240GB以上必要256GB・推奨512GB以上256GB以上推奨
画面11インチ以上11インチ以上(フルHD推奨)11.6インチ以上・フルHD以上12〜14型程度
バッテリー15時間以上5時間以上(JEITA 2.0)必要6時間・推奨10時間以上指定なし

九大と早稲田は「必要」と「推奨」を別の数字で書いている。東北大もSSDは必須128GB・推奨240GBと分けている。必要は入学時点で授業が受けられる線、推奨は4年間買い替えずに済む線、と読める。

東大は一段高く、メモリ16GB・バッテリー15時間以上。これは「新規に購入し、履修期間(4年間)にわたる利用ができることを想定した基準」とされている。そのうえで「学部後期課程以降の課程では特別な要件がある場合があります」とも注意している。

引いた資料はどれも2026年度入学者用だ。2027年春に入学する人向けの新年度版が出たら、数字が差し替わることがある。

学科でさらに上乗せされる(東北大学工学部)

東北大の表1はメモリ8GB以上だが、これは全学共通の最低線だ。工学部では学科ごとに上乗せがあり、「個人用パソコンの準備について(2026年学部入学者用)」の原文は次のとおり。

  • 機械知能・航空工学科:「高年次にCADの授業を履修する場合は、可能であればメモリ16GB以上を推奨します。」
  • 電気情報物理工学科:「2年次以降も買い替えずに利用する場合、メモリ16GB以上、SSD 500GB以上を推奨します。」
  • 化学・バイオ工学科:「3年次以降も継続利用を予定する場合はメモリ16GB以上、SSD 500GB以上を推奨します。」
  • 材料科学総合学科:「なお、メモリ16GB以上を推奨します。」
  • 建築・社会環境工学科:「なお、CPU: Intel Core 第12世代と同等以上、メモリ: 16GB以上を推奨します。」

16GBの推奨は5学科でそろう。理由まで書いているのは機械・電気情報物理・化学バイオの3学科だ。電気情報物理と化学バイオは長く使い続ける前提、機械はCADの授業を理由に16GBを勧めている。

九大工学部のⅤ群・Ⅵ群はもう一段上

九大工学部では、Ⅴ群(建築学科)とⅥ群が同じ行にまとめられ、Ⅰ〜Ⅳ群より一段高い。メモリは必要16GB・推奨32GB、SSDは必要515GB・推奨1TBだ。

CPUの推奨も「Intel Core Ultra 7 255H相当以上 もしくはM3以上」と高い。Ⅴ群・Ⅵ群に進むなら、早見表の推奨ラインでは足りないことがある。

メモリは8GBが最低線、16GBが推奨になる

MATLABの公式要件も16GBを推奨している

大学が16GBを推奨する裏には、授業で使うソフトの要件がある。MATLAB R2026bのシステム要件は、WindowsもmacOSも最低8GB・推奨16GB。大学の書き分けと数字がそろっている。

一方でWindows 11自体の最低要件は、メモリ4GB・ストレージ64GB。OSが動くことと、授業ソフトが快適に動くことは別の話だ。販売ページの「Windows 11対応」を見て安心しないほうがいい。

後から足せる前提で買わない

メモリを後から増設できるかは、機種ごとに違う。Appleの技術仕様では、MacBook Airのメモリは「16GBユニファイドメモリ」が最小で、24GBか32GBへの変更は購入時に選ぶ構成として案内されている。

買うときに決める数字だと思っておけば、外しにくい。ローカルでAIを動かす用途まで考えるなら、大学生のローカルLLMはメモリ16GBで足りる?で16GBと32GBの差を別に書いた。

CPUはCore i5・Ryzen 5級を基本線に見る

4校の要件を並べると、CPUの線は見た目より低い。東北大は「Intel Core i5(第8世代)と同等以上」で、新しく買うなら第12世代以上を推奨。表2に記載がなければ「AMD Ryzen 5以上、Apple M1以上を搭載したパソコンも可」としている。

九大工学部は学科群で分かれる。Ⅰ群(電気情報工学科)の推奨は「Intel 第12世代以降 Core i5 相当以上 または AMD Ryzen 5 相当以上 周波数 2GHz以上 コア数8以上 もしくはM3以上」。Ⅱ・Ⅲ群は「第8世代以降 Core i5」「M1以上」まで下がる。

東大は一段高い。原文は「Intel Core 5またはCore Ultra5以上、 AMD Ryzen7以上(7030シリーズ以降)、 Qualcomm Snapdragon X 以上 または Apple M4 相当以上」だ。IntelならCore 5・Core Ultra 5でいいが、MacはM4相当以上、RyzenはRyzen 7以上になる。

Core i7以上の推奨はCAD系に限らない

i7以上を推奨欄に書く学部・コースは、医・生物・デザイン系にもある。東北大の医学科と看護学専攻は、【推奨スペック】に「CPU Core i7/メモリ 16 GB 以上」と書いている。

東北大の理学部生物系は、「CPU Core i 7 以上/メモリ 8 GB 以上/256 GB 以上-SSD」のPC購入を勧めている。理由は「2度購入することは無駄になるため」だ。

九大では、教育学部と芸術工学部の各コースが推奨欄にCore i7相当以上を並べる。芸術工学部の環境設計コースは「授業等で使用するソフトウェアの互換性の確保のため、Windows11以上、Intel Core i7以上を推奨」と理由も添えている。

MATLABの要件はそこまで高くない。最低は「Any Intel or AMD x86–64 processor」、推奨は「four logical cores and AVX2 instruction set support」で、i7指定ではない。

Snapdragon(ARM)のWindowsノートは学科資料を見てから

2027年春に入学する人にいちばん効く注意がこれだと思う。Snapdragon X搭載のSurfaceなどは見た目も値段も普通のWindows機だが、大学によって扱いが正反対になっている。

早稲田大学経営システム工学科が挙げるのは、「Surface Pro Snapdragon X シリーズなど Intel 製や AMD 製以外の CPU 搭載の PC」や「ARM 製 CPU 搭載の PC」だ。どちらも「授業で使用するソフトウェアが動作しないため、購入しないでください。」と書いている。

東北大学の電気情報物理工学科が挙げるのは、「Surface Pro 第11世代や Surface Laptop 第7世代など一部のパソコンの Snapdragon 等」だ。これらでは「一部の授業で用いる WSL環境(Windows の場合)等が動かない場合があります」としている。経済学部も「Snapdragon X 搭載機の使用は推奨しません」と書いていて、理系に限った話ではない。

一方で東京大学は、CPU要件に「Qualcomm Snapdragon X 以上」を入れて認めている。大学単位では決まらないので、決め手は自分の学科の資料になる。

MATLABはWindows ARMに対応はしている。ただし要件ページに「On Windows ARM devices, MATLAB runs in Prism emulation」とあり、エミュレーション(変換しながら動かす仕組み)での動作だ。

Macで困るのはどんな学科か

SOLIDWORKSはmacOSでネイティブ動作しない

3D CADのSOLIDWORKSについて、開発元Dassaultの公式ブログはこう書いている。「SOLIDWORKS does not run natively on macOS, which means you’ll have to implement some workarounds.」

仮想化で動かす手はあるが、同じ記事は仮想環境は推奨しないと明言している。原文は「we cannot recommend the use of virtualization or parallels over the traditional PC experience」だ。

授業でSOLIDWORKSを使うかどうかは、学科の資料やシラバスで確かめておきたい。

MATLABはAppleシリコンのMacに対応

MATLAB R2026bはmacOSに公式対応していて、対応OSは「macOS Golden Gate (27)」「macOS Tahoe (26)」「macOS Sequoia (15)」。プロセッサは「Any A-series or M-series chip」とある。

最新版(R2026b)はIntel搭載のMacに提供されておらず、要件ページに「MATLAB is no longer available for Macs with Intel processors」と書かれている。中古の古いMacBookを考えている人は、ここで引っかかる。

Windows指定の実例

今回の4校の資料では、早稲田と東北大の3学科がWindowsを条件にしている。

  • 早稲田 経営システム工学科:「Mac、Linux など Windows でない OS の PC は授業の際に支障をきたします。必ず推奨仕様と同等以上の仕様を満たす Windows PC をご準備ください。」
  • 東北大 機械知能・航空工学科:「表1の『推奨スペック』を満たし、Windows(64ビット)が動作するものを準備してください。」
  • 東北大 建築・社会環境工学科:「一部の授業・演習では Windows PC でしか動作しないソフトウェアを使用することがあります。」
  • 東北大 化学・バイオ工学科:「Windows が動作すること。」

逆に東京大学は「Windows または macOS の最新バージョン(Windows 11 または macOS Tahoe 26)」と両対応にしている。理系だからWindows必須とは限らず、決め手は学科の表になる。

SSDは256GBが最低線、長く使うなら512GBにする

ストレージの要件は、メモリより幅がある。

大学必須・必要推奨
東京大学256GB以上
東北大学(表1)128GB以上のSSD240GB以上のSSD
九大工学部(Ⅰ〜Ⅳ群)256GB以上 半導体ドライブ512GB以上 半導体ドライブ
九大工学部(Ⅴ群〈建築学科〉・Ⅵ群)515GB以上 半導体ドライブ1TB以上 半導体ドライブ
早稲田 経営システム工学科SSD 256GB以上推奨

東北大は学科の上乗せで「SSD 500GB以上を推奨」が2学科ある。256GBが最低線、長く使うなら512GBで読める。九大工学部のⅤ群・Ⅵ群は、推奨が1TBまで上がる。

ソフトの容量感も押さえておくと判断しやすい。MATLABの要件に書かれた容量はこうだ。

  • 「4.6 GB for just MATLAB」
  • 「5-8 GB for a typical installation」
  • 「25 GB for an all products installation」

あわせて「An SSD is strongly recommended」ともある。参考までに、現行MacBook Airの最小構成は512GB SSDだ。

容量が足りなくなったときの逃げ道は外付けで、大学生に外付けSSDは必要かで要否を、大学生におすすめの外付けSSDで機種を分けて書いた。

重さ・バッテリー・画面は毎日持ち歩く前提で選ぶ

バッテリーは測定法をそろえて比べる

バッテリーの要件は、大学ごとに幅が大きい。東北大は「カタログスペックで5時間以上 ※JEITAバッテリ動作時間測定法(Ver. 2.0)」、九大工学部は必要6時間・推奨10時間以上。東大は基本的な性能要件として「15 時間以上」を求めている。

九大の注記が現実的だ。「キャンパス内には充電できる場所は用意されていないので、2コマ連続の演習や複数の授業で1日、十分に使えるバッテリーが必要。」

数字を比べるときは測定法をそろえること。東北大は、測定法をJEITA Ver.2.0と明記している。一方でAppleの公称値(MacBook Air 13 M5)はビデオストリーミングで最大18時間、ワイヤレスインターネットで最大15時間で、独自の条件での値だ。

重さと画面

重さを数字で指定しているのは早稲田 経営システム工学科の「約1〜2kg程度」だけだ。東北大は「持ち運びすることとなるため、軽量・薄型のパソコンを推奨します」、九大は「できるだけ軽いものを推奨」としている。参考に、MacBook Air 13(M5)は1.23kgある。

画面は東大・東北大が11インチ以上、九大が「11.6インチ以上、フルHD(1920×1080ピクセル)以上」、早稲田が「12型〜14型程度」。キーボードは東大が「物理キーボード(脱着式・分離型でも可)」と書いている。

東大は、大学に持参する機器をタブレット(iPadOS 26等)にしてもよいとしている。ただし要件を満たすPCを自宅等で使えることが前提で、タブレットだけで済ませる想定ではない。

毎日の持ち運びはカバンの側でも変わる。大学生におすすめのPCリュックに、PC収納の条件で選んだものを並べてある。

GPUは要るか

今回の4校で、GPU(グラフィックボード)を入学時の必須条件にしている資料は見当たらなかった。早稲田 経営システム工学科は「GPU 指定なし」と明記している。

CADや3Dの授業でGPUが効くのは確かだが、入学時点の要件には入っていない。高年次で必要になるかは、学科の資料を見てから判断すればいい。

要件を確かめる手順

  1. 大学名+「BYOD」または「推奨スペック」で検索し、大学公式のページかPDFを開く
  2. 全学共通の表の下に、学部・学科ごとの注記や表がないか探す(東北大・九大はここに上乗せがある)
  3. 「必要」「必須」と「推奨」を分けて読み、4年使うなら推奨側を取る
  4. Windows指定・ARM非推奨の文言があるか確かめる

要件に合う具体的な機種は、理系大学生におすすめのノートパソコン8選で価格帯別に比べた。

要件を満たしたうえで生協モデルを買うか市販で組むかは、生協のパソコンは高い?損得の判断基準で分けた。

推奨スペックが公開される時期と買い時は大学生のパソコンはいつ買う?にある。入学準備の全体の順番は大学の入学準備で必要なものから。

今日の要点

  • 大学は「必要8GB・推奨16GB」のように必須と推奨を書き分けている。4年使うなら推奨側を取る
  • メモリ16GBはMATLABの推奨値とも一致する。九大工学部のⅤ群(建築学科)・Ⅵ群は32GB推奨まで上がる
  • CPUはCore i5・Ryzen 5級が基本線で、東大はMacならM4相当以上。i7以上の推奨は医・生物・デザイン系にもある
  • Snapdragon搭載Windows機は、東大が認め、早稲田・東北大の一部学科は名指しで注意している
  • Macは学科しだい。SOLIDWORKSはmacOSでネイティブ動作せず、MATLABの最新版(R2026b)はIntel搭載Macに提供されていない
  • SSDは256GBが最低線、長く使うなら512GB。バッテリーは測定法をそろえて比べる

出典(2026年10月4日時点)

よくある質問

理系大学生のノートパソコンはメモリ8GBで足りる?16GB?

大学の公式資料は必須8GB・推奨16GBの書き分けが多い。九州大学工学部(Ⅰ〜Ⅳ群)は「必要8GB以上・推奨16GB以上」、早稲田大学経営システム工学科は「8GB以上(16GB以上を推奨)」、東京大学の基本的な性能要件は「16GB以上」。九州大学工学部のⅤ群(建築学科)とⅥ群は必要16GB・推奨32GBとさらに高い。MATLABの公式要件も最低8GB・推奨16GBなので、4年使うなら16GBが線になる。

Snapdragon搭載のWindowsノートは理系で使える?

学科で扱いが正反対なので、資料を見てから。東京大学はCPU要件に「Qualcomm Snapdragon X 以上」を入れて認めている。一方で早稲田大学経営システム工学科はSurface Pro Snapdragon Xシリーズなどを「授業で使用するソフトウェアが動作しないため、購入しないでください」と書き、東北大学電気情報物理工学科はWSL環境が動かない場合があると注意している。MATLABはWindows ARMではPrismエミュレーションで動く。

理系はMacだとダメ?

学科しだい。東京大学はWindows 11とmacOSの両方を認める(MacはApple M4相当以上)が、早稲田大学経営システム工学科は「必ずWindows PCを」、東北大学の機械知能・航空工学科や化学・バイオ工学科もWindowsが動くことを条件にしている。SOLIDWORKSはDassault公式がmacOSでネイティブ動作しないと書いている。MATLABはAppleシリコンのMacに公式対応するが、最新版(R2026b)はIntel搭載Macに提供されていない。

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