iPadをサブディスプレイにする方法。Sidecarの対応条件とWindowsの選択肢【2026年10月版】

iPadがあるなら、2画面目はもう持っている。方法はPCのOSとiPadの世代で決まる。
結論 MacならSidecarで0円・アプリ不要。条件はmacOS Catalina 10.15以降とiPadOS 13以降、2016年以降のMac(MacBook Airは2018年以降)、iPad(第6世代)以降などの対応機種、両方で2ファクタ認証を使った同じApple Accountが要る。Windowsに純正の方法はなく、spacedesk(個人利用は無料)かDuet Display(App Storeでは月600円〜)を使う。HDMI出力の機器を映すならUVCキャプチャだが、USB-CのiPadに限られる。
目次 / INDEX
3つの方法を自分の組み合わせで選ぶ
| 方法 | PC側 | 料金 | 接続 | iPad側の条件 |
|---|---|---|---|---|
| Sidecar | Mac(macOS Catalina 10.15以降) | 0円 | 無線(10m以内)または USBケーブル | iPadOS 13以降・対応機種(下の表) |
| spacedesk | Windows 11/10(Mac版ドライバはベータ版・macOS 14.4以降) | 個人利用は無料 | USB・Wi-Fi・LAN | iOS用ビューアアプリ |
| Duet Display | Windows 10以降・macOS | App Storeはアプリ内課金(Duet Starter 月600円〜)、公式サイトに買い切りもあり | USBケーブル(Duet Airは無線にも対応) | iPadOS 12.0以降 |
| UVCキャプチャ | HDMI出力がある機器なら何でも | キャプチャデバイスの実費 | HDMI→キャプチャ→USB-C | USB-C搭載iPad・iPadOS 17以降 |
外部モニターを買うかどうかの判断は大学生に外部モニターは必要かに、2画面が効く作業の種類は大学生にデュアルディスプレイは必要かに分けてある。
MacならSidecarの対応条件を見る
対応するMac・iPad・OS
Appleサポート「iPadをMacの2台目のディスプレイとして使う」(最終更新 2026年9月28日)の対応表はこうだ。
| 側 | 対応機種 | OS |
|---|---|---|
| Mac | MacBook Air(2018年以降に発売されたモデル)、iMac(Retina 5K, 27-inch, Late 2015)、2016年以降に発売されたその他すべてのMacモデル | macOS Catalina 10.15以降 |
| iPad | iPad Pro(すべてのモデル)、iPad(第6世代)以降、iPad mini(第5世代)以降、iPad Air(第3世代)以降 | iPadOS 13以降 |
2016年以降のMacとiPad(第6世代)以降なので、ここ数年に買った組み合わせならまず入る。M2以降のiPad Airも「iPad Air(第3世代)以降」に含まれる。
同じApple Accountと2ファクタ認証
機種が合っていても、アカウントの条件で止まることがある。原文は「両方のデバイスで、2ファクタ認証を使って同じApple Accountでサインインしておく必要があります。」
MacとiPadで別のApple Accountにサインインしていると、同じApple Accountの条件を満たさず使えない。
無線は10m以内、Bluetooth・Wi-Fi・Handoff
無線で使う条件も原文がはっきりしている。「Sidecarをワイヤレスで使う場合は、両方のデバイスを10メートル以内に近付け、Bluetooth、Wi-Fi、Handoffを有効にしておく必要があります」。
もう1つ、見落としやすい条件がある。「iPadでモバイルデータ通信を共有していないこと、Macでインターネット接続を共有していないことを確認してください」。iPadでテザリング中はつながらない、と覚えておく。
有線はiPadの「信頼」が要る
ケーブルでつなぐなら、iPad側でMacを信頼する設定が前提になる。原文は「USB経由でSidecarを使うには、Macを信頼するようにiPadを設定しておく必要があります」。
ケーブルは「iPadに付属するUSBケーブル、またはMacとiPadのポートに合ったその他のケーブル」でいい(Macユーザガイド)。使いながら充電もできるので、Appleは「iPadに付属のUSB充電ケーブルでMacに直接接続しておきましょう」とも書いている。手持ちのケーブルで迷うなら、大学生におすすめのUSB-Cケーブルに用途別で並べてある。
Sidecarの始め方
手順はMacユーザガイドのとおりで、3ステップで終わる。
- Macの「システム設定」を開き、「ディスプレイ」を選ぶ
- ディスプレイを追加するメニューから、自分のiPadを選ぶ
- 画面を広げる「拡張」か、同じ画面を映す「ミラーリング」を選ぶ
前提として、両方のデバイスでWi-Fi・Bluetooth・Handoffがオンになっていること。ケーブルでも無線でも、入口はこのシステム設定のディスプレイだ。
Sidecarでできないこと
Sidecar中のiPadは、Macの画面として使われる。原文に「ホーム画面に戻ってiPadのアプリを使用する場合、Sidecarセッションは一時中断します」とあるので、iPadのアプリと同時には使えない。
Apple Pencilは使えるが、「ダブルタップ」は設定画面で有効にする必要がある。ペン側の選び方は大学生におすすめのiPad用ペンに書いた。
ユニバーサルコントロールとの違い
「iPadのアプリはそのまま使いたい。マウスとキーボードだけ共有したい」なら、別の機能がある。ユニバーサルコントロールは画面を広げる機能とは違い、1組のキーボードとマウスでMacとiPadを行き来する機能だ。
条件はSidecarと似ていて、OSは「macOS Monterey 12.4以降」と「iPadOS 15.4以降」が要る。ほかに2ファクタ認証を使った同じApple Account、10m以内、Bluetooth・Wi-Fi・Handoffの有効化が条件になる(Appleサポート)。画面が欲しいならSidecar、iPadをiPadのまま使いたいならユニバーサルコントロール、で分かれる。
つながらないときのチェックリスト
- 両方とも同じApple Accountで、2ファクタ認証が有効か
- Wi-Fi・Bluetooth・Handoffが両方でオンか。同じネットワークにつながっているか
- 2台の距離が10m以内か
- iPadのモバイルデータ通信の共有、Macのインターネット共有がオフか
- 有線なら、iPadでこのMacを「信頼」しているか
- 機種とOSが対応表(上の表)に入っているか
見落としやすいのは4のテザリングだ。外で作業していて、iPadでテザリングしたままMacにつなごうとすると止まる。
WindowsはspacedeskかDuet Displayを使う
Sidecarの対応表はMac側がmacOSに限られるので、WindowsにApple純正の方法はない。アプリで同じことをする。
spacedesk(個人利用は無料)
公式サイトでは、ドライバが「Windows 11/10」向け、ビューアが「Android, iOS, Amazon, Windows, HTML5」向けに用意されている。接続は「USB - WiFi - LAN」で、ケーブルでも無線でもいい。
Mac向けのドライバもあるが、ダウンロードページでは「Mac OS version 14.4+」のBETA版という扱いだ。Macなら、まずSidecarを使うほうが早い。
料金は、ライセンスページに「Non-commercial private license (free)」と「Commercial business license (paid)」の2本立て。個人利用は無料で、無料ライセンスには期限があり、期限後は新しいバージョンが要る。学生の自宅利用ならここで足りる。
Duet Display(App Storeでは月600円〜)
App Store(日本)の価格は「無料 · アプリ内購入」で、アプリ内課金の表記は次のとおり。
| プラン | App Storeの表記 | 年額の表記 |
|---|---|---|
| Duet Starter | Duet Starter (Monthly) ¥600 | Duet Starter (Annual) ¥6,000 |
| Duet Air | Duet Air (Monthly) ¥680 | Duet Air (Annual) ¥7,000 |
| Duet Pro | Duet Pro ¥900(期間の表記なし) | Duet Pro (Annual) ¥12,000 |
プランで接続方法が違う。公式サイトの料金表では、Starterが「Connect via USB cable」の有線だけで、Airは「wired or wireless second display」と無線にも対応している。
対応は、公式サイトが「Windows 10以降」「macOS(12.3以降、または10.9〜12.2の旧バージョン)」。App Storeの説明文には「PC全機種 (Windows 7以降)」「Mac全機種 (10.9 Mavericks以降)」とも書かれていて食い違うので、新しい公式サイトの表記で読むのが安全だ。iPad側は「iPadOS 12.0以降」が条件になる。
買い切りは公式サイトの料金表にある
App Storeのアプリ内課金は、「Monthly」「Annual」と付いた期間ごとの表記が中心だ。一方で公式サイトの料金表には、各プランにlifetime(買い切り)の購入ボタンも並んでいる(ドル建て)。
買い切りで使いたいなら、App Storeではなく公式サイトから買う形になる。価格や割引率は時期で変わるので、買う前に公式の表示を確かめておきたい。
HDMI機器はUVCキャプチャを挟んで映す
ゲーム機やもう1台のPCのHDMI出力を、iPadに映したい人向けの方法。iPadのUSB-CにHDMIを直接挿しても映像入力にはならないので、間にキャプチャデバイスを挟む。
仕組みの根拠は、Appleの開発者向け資料であるWWDC23のセッションにある。
セッションは「iPads with USB-C connectors support external cameras.」と説明している。続けて、アプリは「devices that conform to the USB Video Class, or UVC, specification」を使えるとある。さらに「New in iPadOS 17, your app can access external cameras with AVCapture.」とも言っている。
つまりiPadはUSB-C搭載モデルで、iPadOS 17以降なら、UVC規格のキャプチャデバイスを外部カメラとして受け取れる。HDMI出力をUVCに変えるキャプチャを通し、UVC対応のカメラ入力アプリで表示すれば、出力側(PCやゲーム機)からは普通の外部ディスプレイとして見える。
UVCはカメラ映像を送る規格なので、iPadは映すだけの画面になる。タッチやApple Pencilの操作はPCに返らない。
USB-C搭載のiPadは、Appleサポートの一覧でこうなっている。
| シリーズ | USB-C搭載モデル |
|---|---|
| iPad Pro | iPad Pro(M4およびM5)、iPad Pro 11インチ(第1、第2、第3、第4世代)、iPad Pro 12.9インチ(第3、第4、第5、第6世代) |
| iPad Air | iPad Air(M2、M3、M4)、iPad Air(第4または第5世代) |
| iPad mini | iPad mini(A17 Pro)、iPad mini(第6世代) |
| iPad | iPad(A16)、iPad(第10世代) |
Apple公式はこの用途(PC画面の表示)を案内しておらず、これは外部カメラ機能の応用だ。この方法を紹介している記事は「ある程度の遅延があることには注意」と書いている。
Lightning端子の古いiPadはどうなる
Sidecarの対応表に端子の条件はない。iPad(第6世代)以降なら、Lightningでも条件に入る。ケーブルは「MacとiPadのポートに合ったその他のケーブル」でいいとされている。
Duet DisplayはApp Storeの説明文に「iPadの充電ケーブルで接続するだけ」とあり、端子の種類で対応を分けていない。一方でUVCキャプチャはUSB-C搭載iPadだけなので、Lightningの世代では使えない。
iPadで足りないと感じたら
Sidecarで2画面に慣れると、iPadの画面が小さく感じる日が来る。机に常設するなら大学生のモニターおすすめ14選で24型か27型かを決める。持ち歩きたいなら大学生におすすめのモバイルモニターで、15.6型か10.5型かと重さで選ぶ。
iPadをまだ持っていないなら、要る人の条件は大学生にiPadは必要かにまとめた。
今日の要点
- MacはSidecarで0円。macOS Catalina 10.15以降・iPadOS 13以降・対応機種・同じApple Account(2ファクタ認証)がそろえば使える
- 無線は10m以内でBluetooth・Wi-Fi・Handoffをオンにする。テザリングとインターネット共有はオフにしておく
- Sidecar中はiPadのアプリと同時に使えない。マウス共有だけならユニバーサルコントロールを使う
- Windowsはspacedesk(個人利用は無料)かDuet Display(App StoreはStarter 月600円・年6,000円)。買い切りは公式サイトの料金表にある
- HDMI機器を映すならUVCキャプチャ。USB-C搭載iPad・iPadOS 17以降だけ
出典(2026年10月4日時点)
- Apple サポート「iPadをMacの2台目のディスプレイとして使う」
- Macユーザガイド「SidecarでiPadをMacの2台目のディスプレイとして使う」
- Apple サポート「ユニバーサルコントロール」
- Apple サポート「iPadのUSB-Cポートで充電・接続する」
- Apple Developer WWDC23「Support external cameras in your iPadOS app」
- Duet Display 公式
- Duet Display App Store(日本)
- spacedesk 公式
- spacedesk ライセンス
- spacedesk ダウンロード(Mac版ドライバ BETA)
- spacedesk フォーラム「Introducing the spacedesk Apple MAC Driver BETA」
- monodeck「iPadをWindows/Macのサブディスプレイとして使う方法」
よくある質問
iPadをMacのサブディスプレイにするには何が要る?
Sidecarという標準機能で、追加費用もアプリも要らない。条件はmacOS Catalina 10.15以降とiPadOS 13以降、対応機種(2016年以降のMac、MacBook Airは2018年以降。iPad Pro全モデル、iPad第6世代以降、iPad mini第5世代以降、iPad Air第3世代以降)、両方で2ファクタ認証を使った同じApple Accountでのサインイン。無線なら10m以内でBluetooth・Wi-Fi・Handoffをオンにする。
WindowsでもiPadをサブディスプレイにできる?
Apple純正の方法はないが、アプリでできる。spacedeskはWindows 11/10用のドライバとiOS用ビューアの組み合わせで、個人利用は無料。Duet DisplayはApp Storeではアプリ内課金で、Duet Starterが月600円または年6,000円から。公式サイトの料金表には買い切り(lifetime)のプランもある。
Sidecarがつながらないときは?
確認するのは6つ。両方が同じApple Accountで2ファクタ認証が有効か、Wi-Fi・Bluetooth・Handoffが両方でオンで同じネットワークか、10m以内か、iPadのモバイルデータ通信の共有とMacのインターネット共有がオフか、有線ならiPadでMacを「信頼」しているか、機種とOSが対応表に入っているか。