Wi-Fiルーターのおすすめと選び方【2026年8月版】一人暮らしの学生向けに10製品を比較

目次 / INDEX
ネット回線を契約したものの、部屋の奥で電波が弱い。夜になると急に遅くなる。——原因がルーターにあることは多い。
ただしルーター選びで大事なのは、カタログの最大速度ではない。カタログの数字は理論値で、真横で使っても実効速度はそこまで出ない。実際の体感を決めるのは「自分の部屋に電波が届くか」と「IPv6(IPoE)に対応しているか」の2点だ。
この記事では、まず自分に必要な性能の決め方を整理してから、7千円弱の実用機から2万円台のメッシュまで10製品を比較する。
価格は2026年時点で確認した実売の目安です。セール・在庫で変動するので、購入前にリンク先で最新価格を確認してください。この記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載商品の選び方・星の意味は評価基準で公開しています。
星は同じ表の中での相対評価だ。価格帯ごとの比較は、それぞれの枠の最後に置いた。
10製品の総合ランキング
星は同じ表の中での相対評価だ。価格帯ごとの比較は、それぞれの枠の最後に置いた。
用語は、MLOを「複数の周波数帯を同時に使う仕組み」、トライバンドを「2.4GHz・5GHz・6GHzの3つの電波を同時に使う構成」、APモードを「ルーター機能を止めてアクセスポイントとしてだけ使うモード」と読めばよい。
| 総合 | 製品 | 種類 | 値段 | 規格 | 想定の広さ | 電波の届き | 設定のしやすさ | IPv6対応 | 将来性 | コスパ | 規格速度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 13.96 | エレコム WRC-X3000GS4-B | 中位機の入口 | Wi-Fi 6 | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.5 | ★4.5 | ★3.5 | ★4.0 | 2402+574Mbps | |
| 23.85 | TP-Link Archer AX1800 | 後付け拡張型 | Wi-Fi 6 | 1R〜1LDK | ★3.0 | ★4.0 | ★4.5 | ★3.0 | ★4.5 | 1201+574Mbps | |
| 33.84 | TP-Link Archer BE3600(Wi-Fi 7) | Wi-Fi 7入門 | Wi-Fi 7 | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★4.5 | ★3.5 | 2882+688Mbps | |
| 43.82 | TP-Link Archer AX5400 | 多台数向け | Wi-Fi 6 | 2LDK〜3LDK | ★4.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.0 | 4804+574Mbps | |
| 53.77 | BUFFALO WSR-3000AX4L | 国内定番機 | Wi-Fi 6 | 1LDK〜3LDK | ★4.0 | ★4.5 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.0 | 2401+573Mbps | |
| 63.76 | BUFFALO WSR-1500AX2L | 安い基準機 | Wi-Fi 6 | 1R〜1K・3人まで | ★2.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★2.0 | ★5.0 | 1201+300Mbps | |
| 73.67 | TP-Link Deco X10 2P(メッシュ2台) | メッシュ入門 | Wi-Fi 6 | 2階建て・3LDK以上 | ★5.0 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.0 | ★2.5 | 1201+300Mbps×2台 | |
| 83.30 | TP-Link Archer AXE5400(Wi-Fi 6E) | 混雑回避向け | Wi-Fi 6E | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★4.0 | ★2.0 | 2402+2402+574Mbps | |
| 93.25 | TP-Link Deco X50 2P(メッシュ2台) | 高速メッシュ | Wi-Fi 6 | 2階建て・3LDK以上 | ★5.0 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.5 | ★1.0 | 2402+574Mbps×2台 | |
| 103.14 | NEC Aterm WX5400T6(Wi-Fi 6E) | 国内6GHz機 | Wi-Fi 6E | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★4.0 | ★1.5 | 2402+2402+574Mbps |
選び方:この4点で決まる
1. 部屋の広さで必要な性能が決まる
ルーターの箱には「〜3LDK」「〜3人」といった目安が書いてある。これが最も実用的な指標だ。
| 住まい | 必要な性能の目安 |
|---|---|
| 1R・1K(一人暮らし) | エントリー機(1201Mbps級)で十分 |
| 1LDK・2LDK | 中位機(2402Mbps級) |
| 3LDK以上・2階建て | 上位機、またはメッシュ2台 |
一人暮らしのワンルームなら、7千円弱のエントリー機で足りる。1万円を超える機種を買っても、部屋が狭ければ体感は変わらない。逆に2階建てだと、どれだけ高性能な1台を買っても物理的に電波が届かないので、メッシュで台数を増やすしかない。
2. IPv6(IPoE)対応がいちばん効く。ただし「対応」の中身に注意
夜だけ遅くなるという症状は、ルーターの性能ではなく接続方式が原因のことが多い。
従来の接続方式(PPPoE)は、プロバイダの設備に利用者が集中すると渋滞する。IPv6(IPoE)はこの渋滞する場所を通らないので、混雑時間帯でも速度が落ちにくい。
ここで最も間違えやすい点を書いておく。箱に「IPv6対応」と書いてあっても足りないことがある。
- IPv6パススルー(ブリッジ)だけの機種 … IPv6の通信は素通しするが、普段使うIPv4のサイトは結局PPPoEを通る。夜の遅さは改善しない
- IPv4 over IPv6 に対応した機種 … IPv4の通信もIPoEの経路に乗せられる。これが目的の機能
そして厄介なことに、方式が1つではない。契約先によって「v6プラス」「transix」「OCNバーチャルコネクト」などの名前で提供されており、ルーター側がその方式に対応している必要がある。
やることは2つだ。
- プロバイダのマイページで、自分の契約がどの方式か(v6プラス/transix など、サービス名)を確認する
- 買おうとしているルーターの仕様表に、その方式名が書かれているかを確認する
「IPv6対応」の4文字だけを見て買うと、この記事の「よくある失敗」に自分で当たることになる。
3. Wi-Fi 6か7かは「手持ちの機器」で決まる
Wi-Fi 7は最新規格だが、効果が出るのは対応端末を使うときだけだ。手持ちのパソコンやスマホがWi-Fi 6までなら、Wi-Fi 7のルーターを買っても速度は変わらない。
ただし2026年時点では1万円を切るWi-Fi 7機が出ている。同じ価格でWi-Fi 6機と並ぶなら、これから数年使うことを考えて7を選んでおくのは合理的だ。今の環境で困っていないなら、安いWi-Fi 6機で十分でもある。
4. メッシュが要るのは「1台では届かない」ときだけ
メッシュとは、複数のアクセスポイントを1つのネットワークとして協調させる仕組みだ。部屋を移動しても、自動で電波の強い側につなぎ変えてくれる。
ただし必要になるのは、1台では物理的に届かないときだけ。ワンルームでメッシュを買っても意味がない。2階建て、あるいは廊下や壁を何枚も挟む間取りで初めて効く。
もう1つ知っておきたいのが、2台目を無線で繋ぐと中継先の速度は落ちることだ。2台の間の通信も、端末との通信と同じ電波を使って分け合うためで、これは仕組み上避けられない。LANケーブルを引ける家なら、2台を有線で繋ぐ(有線バックホール)ほうが速い。
なお「メッシュ」と「EasyMesh」は少し違う。EasyMeshは対応機どうしを組み合わせられる業界標準で、この記事の単体機の多くが対応している。あとから中継機を足して広げるという選択肢も持てるということだ。
速度は星にしていない。実測できないためで、規格上の最大速度は右端に数値のまま載せている。読むときに2つ注意がある。
- 「2402+574Mbps」の+は合計ではない。5GHz帯と2.4GHz帯それぞれの理論値で、端末は普通どちらか一方につながる
- 「×2台」も速度が倍になる意味ではない。カバーできる範囲が広がるという意味
そしてもっと大事なこととして、1Gbpsの回線契約なら、インターネットの速度はどれだけ規格値の高い機種を買っても1Gbpsが上限になる。大きな数字が効くのは、複数台をまとめて収容するときや家の中の機器同士でデータをやり取りするときだ。
1R・1Kの人は、総合1位をそのまま買わなくていい。この表は10製品を同じ物差しで並べたものなので、上位には1LDK以上を想定した機種も入る。一人暮らしのワンルームなら、次の「一人暮らし向け」の章から選べば十分で、そこで足りないと感じることはまずない。
一人暮らし向け(〜1万円)
1R・1Kならこの価格帯で足りる。7千円弱でもWi-Fi 6とIPv4 over IPv6の両方に対応するので、必要な機能が欠けるわけではない。
1. エレコム WRC-X3000GS4-B
👍 良い点
- 5GHz側2402Mbpsでエントリー機の倍の規格速度
- IPv6(IPoE)に対応
- EasyMesh対応で後から拡張できる
- 国内メーカーで設定画面もサポートも日本語
- 9千円台で2402Mbps級に手が届く
👎 気になる点
- Wi-Fi 7には対応しない
- 有線ポートは1Gbpsまで
- 本体が縦置きで設置場所を選ぶ
- エントリー機より2千円ほど高い
- 3階建てや広い戸建てには1台では足りない
5GHz側が2402Mbpsに上がる帯の入口。1LDK以上の間取りや、家族と同居して接続台数が多い環境ならここから。
こんな人に:1LDK以上の間取りで使う
2. TP-Link Archer AX1800
👍 良い点
- 2.4GHz側が574Mbpsとエントリー機より速い
- 5GHzが届きにくい奥の部屋でも2.4GHz側で粘れる
- EasyMesh対応で後から中継機を足して広げられる
- 設定はスマホアプリから完結する
- IPv4 over IPv6(v6プラス等)に対応する
👎 気になる点
- 5GHz側は1201Mbpsで上位機に劣る
- 本体アンテナが外付けで見た目の好みが分かれる
- 有線ポートは1Gbpsまで
- 海外ブランドでサポートの手厚さは国内メーカーに劣る
- 1LDKを超える広さでは1台では厳しい
同じ7千円台で2.4GHz側が574Mbpsと速く、EasyMeshで後から中継機を足せる。長く使うことを考えるならこちら。
こんな人に:7千円台で拡張の余地も残したい
3. TP-Link Archer BE3600(Wi-Fi 7)
👍 良い点
- 1万円を切る価格でWi-Fi 7に対応
- MLO対応で対応端末なら2つの帯域を同時に使える
- 2882+688Mbpsと同価格帯のWi-Fi 6機より規格値が高い
- EasyMesh対応で後から拡張できる
- IPv6(IPoE)に対応
👎 気になる点
- Wi-Fi 7の恩恵は対応端末(対応iPhone・Android)でしか出ない
- 2.4GHz側は688Mbpsで飛び抜けてはいない
- 10Gbpsの回線契約のフル速度は活かせない
- 国内メーカーより設定画面の日本語が硬い
- 現時点で手持ち機器がWi-Fi 6止まりなら体感は変わらない
1万円を切るWi-Fi 7。いま買い替えるなら、同じ価格帯で一世代新しい規格を選べる。長く使うつもりならこれが基準。
こんな人に:長く使うので最新規格にしておきたい
4. BUFFALO WSR-1500AX2L
👍 良い点
- 7千円弱でWi-Fi 6とIPv6(IPoE)の両方に対応
- 1R・1Kの広さなら電波の届きに不足がない
- メーカーが利用人数の目安を明示していて選びやすい
- 設定アプリで初期設定が完結する
- 国内メーカーで日本語のサポート窓口がある
👎 気になる点
- 5GHz側が1201Mbpsで上位機より遅い
- 2.4GHz側は300Mbpsと控えめ
- 1LDK以上や2階建てには電波が届きにくい
- 上位機と比べると同時接続時の余裕が小さい
- 有線ポートは1Gbpsまでで10Gの回線は活かせない
一人暮らしの1R・1Kなら、これで足りる。Wi-Fi 6とIPv6(IPoE)に対応して7千円弱で、いちばん最初に検討する基準になる1台。
こんな人に:一人暮らしで安く確実に済ませたい
この枠だけで比べると次の順になる。
| 総合 | 製品 | 種類 | 値段 | 規格 | 想定の広さ | 電波の届き | 設定のしやすさ | IPv6対応 | 将来性 | コスパ | 規格速度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 13.96 | エレコム WRC-X3000GS4-B | 中位機の入口 | Wi-Fi 6 | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.5 | ★4.5 | ★3.5 | ★4.0 | 2402+574Mbps | |
| 23.85 | TP-Link Archer AX1800 | 後付け拡張型 | Wi-Fi 6 | 1R〜1LDK | ★3.0 | ★4.0 | ★4.5 | ★3.0 | ★4.5 | 1201+574Mbps | |
| 33.84 | TP-Link Archer BE3600(Wi-Fi 7) | Wi-Fi 7入門 | Wi-Fi 7 | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★4.5 | ★3.5 | 2882+688Mbps | |
| 43.76 | BUFFALO WSR-1500AX2L | 安い基準機 | Wi-Fi 6 | 1R〜1K・3人まで | ★2.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★2.0 | ★5.0 | 1201+300Mbps |
1LDK以上・同時に何台も使う人向け(1万円〜)
部屋数が増える、あるいは動画やオンライン会議を複数台で同時に回すならこの帯。5GHz側の規格速度が2402Mbps以上に上がる。
なおWi-Fi 6E機(6GHz対応)をここに置いているのは、広さ対策ではなく混雑対策だからだ。6GHz帯は5GHzよりさらに壁に弱く、遠くへ飛ばす用途には向かない。集合住宅で電波が混み合っているときに、空いている帯域へ逃がすための選択肢になる。
5. TP-Link Archer AX5400
👍 良い点
- 5GHz側4804Mbpsでこの記事の単体機では最速クラス
- 6ストリーム構成で複数台の収容に余裕がある
- 動画とオンライン会議を同時に回しても詰まりにくい
- EasyMesh対応で後から拡張できる
- IPv4 over IPv6(v6プラス等)に対応する
👎 気になる点
- Wi-Fi 7には対応しない
- 有線ポートは1Gbpsまで
- 1Rの一人暮らしには明確に過剰
- 本体が大きくアンテナも目立つ
- 1万円を切るWi-Fi 7機と価格が近い
5GHz側が4804Mbpsまで上がる上位機。動画やオンライン会議を複数台で同時に回す、あるいは間取りが広いときに効いてくる。
こんな人に:複数台で動画や会議を同時に回す
6. BUFFALO WSR-3000AX4L
👍 良い点
- 2401+573Mbpsで3LDK程度まで想定されている
- 設定アプリと日本語マニュアルが分かりやすい
- IPv6(IPoE)に対応
- 国内メーカーで電話サポートが使える
- EasyMesh対応で後から拡張できる
👎 気になる点
- Wi-Fi 7には対応しない
- 有線ポートは1Gbpsまで
- 同価格でWi-Fi 7のTP-Link機がある
- 本体サイズは大きめ
- アンテナ内蔵で向きの調整はできない
国内シェアの高いバッファローの中位機。設定の分かりやすさとサポートの安心感で選ぶなら、この価格帯の定番。
こんな人に:設定に自信がない・国内メーカーが安心
7. TP-Link Archer AXE5400(Wi-Fi 6E)
👍 良い点
- 6GHz帯を使えるトライバンド構成
- トライバンドで用途ごとに帯域を分けられる
- 6GHz帯が空いていれば混雑の影響を受けにくい
- EasyMesh対応
- IPv6(IPoE)に対応
👎 気になる点
- 6GHz帯は対応端末が限られる
- 壁を挟むと6GHzは届きにくい
- 1万円台後半とWi-Fi 7機より高い
- 本体が大きい
- 一人暮らしのワンルームには過剰
6GHz帯を使えるWi-Fi 6E機。集合住宅で電波が混み合っている環境なら、空いている6GHzに逃がせるのが強み。
こんな人に:集合住宅で電波の混雑が気になる
8. NEC Aterm WX5400T6(Wi-Fi 6E)
👍 良い点
- 6GHz帯を使えるトライバンド
- IPv6(IPoE)まわりの設定情報が豊富で詰まりにくい
- 国内メーカーでサポートが日本語
- ハイパワーアンテナを搭載
- 設定画面が国内向けで分かりやすい
👎 気になる点
- 2万円台と価格が高い
- 6GHz帯は対応端末が限られる
- 一人暮らしには明確に過剰
- 本体が大きい
- 同価格帯でメッシュ2台セットも選べる
NECのWi-Fi 6E機。Atermは回線事業者が案内することも多く、IPv6まわりの設定情報が見つけやすいのが実務上の利点。
こんな人に:国内メーカーのWi-Fi 6E機がいい
この枠だけで比べると次の順になる。
| 総合 | 製品 | 種類 | 値段 | 規格 | 想定の広さ | 電波の届き | 設定のしやすさ | IPv6対応 | 将来性 | コスパ | 規格速度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 13.82 | TP-Link Archer AX5400 | 多台数向け | Wi-Fi 6 | 2LDK〜3LDK | ★4.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.0 | 4804+574Mbps | |
| 23.77 | BUFFALO WSR-3000AX4L | 国内定番機 | Wi-Fi 6 | 1LDK〜3LDK | ★4.0 | ★4.5 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.0 | 2401+573Mbps | |
| 33.30 | TP-Link Archer AXE5400(Wi-Fi 6E) | 混雑回避向け | Wi-Fi 6E | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★4.0 | ★2.0 | 2402+2402+574Mbps | |
| 43.14 | NEC Aterm WX5400T6(Wi-Fi 6E) | 国内6GHz機 | Wi-Fi 6E | 1LDK〜2LDK | ★3.5 | ★4.0 | ★4.5 | ★4.0 | ★1.5 | 2402+2402+574Mbps |
1台では電波が届かない家向け(メッシュ)
間取りの問題は、1台の性能を上げても解決しない。2階建てや壁の多い家では、台数を増やして電波を面で覆うほうが確実だ。ワンルームでこれを買う理由はない。
9. TP-Link Deco X10 2P(メッシュ2台)
👍 良い点
- 2台セットで家全体を面でカバーできる
- 部屋を移動しても自動で強い側につながる
- 1台あたりの価格は単体機と大差ない
- 設定アプリが分かりやすい
- 後から3台目を足して広げられる
👎 気になる点
- 1台あたりの規格速度は1201+300Mbpsとエントリー相当
- 1Rや1Kでは完全に過剰
- 2台ぶんのコンセントと設置場所が要る
- IPv6の設定は単体機より手順が多い
- 有線ポートは1Gbpsまで
同じ機械を2台置いて電波を面で覆うメッシュの入門セット。ルーター1台では2階に届かない、という悩みを解く。
こんな人に:2階建て・電波が届かない部屋がある
10. TP-Link Deco X50 2P(メッシュ2台)
👍 良い点
- 1台あたり2402+574Mbpsとメッシュ機として速い
- 2台で家全体を面でカバーできる
- 移動しても自動で強い側に切り替わる
- 後から台数を足して広げられる
- 設定アプリが分かりやすい
👎 気になる点
- 2万円台後半とこの記事で最も高い
- 一人暮らしには完全に過剰
- 2台ぶんの設置場所とコンセントが要る
- IPv6の設定は単体機より手順が多い
- Wi-Fi 7には対応しない
メッシュの上位セット。1台あたりの規格速度も2402Mbpsあるので、広い家で速度も落としたくないならこれ。
こんな人に:広い家で速度も妥協したくない
この枠だけで比べると次の順になる。
| 総合 | 製品 | 種類 | 値段 | 規格 | 想定の広さ | 電波の届き | 設定のしやすさ | IPv6対応 | 将来性 | コスパ | 規格速度 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 13.67 | TP-Link Deco X10 2P(メッシュ2台) | メッシュ入門 | Wi-Fi 6 | 2階建て・3LDK以上 | ★5.0 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.0 | ★2.5 | 1201+300Mbps×2台 | |
| 23.25 | TP-Link Deco X50 2P(メッシュ2台) | 高速メッシュ | Wi-Fi 6 | 2階建て・3LDK以上 | ★5.0 | ★4.5 | ★3.5 | ★3.5 | ★1.0 | 2402+574Mbps×2台 |
学生におすすめ3選
10製品を挙げたので、住まいの条件で3つに絞る。なお総合スコア順ではなく条件別に選んでいる。
- 1R・1Kで安く済ませるなら → BUFFALO WSR-1500AX2L … 7千円弱でWi-Fi 6とIPv6(IPoE)に対応。一人暮らしの部屋なら、これで困ることはほぼない。
- 長く使うなら → TP-Link Archer BE3600 … 1万円を切るWi-Fi 7機。いま手持ちの機器がWi-Fi 6でも、次に買うスマホやパソコンで効いてくる。
- 2階建て・電波が届かない部屋があるなら → TP-Link Deco X10 2P … 1台をどれだけ高性能にしても届かないものは届かない。台数で解くのが正解になる場面がある。
一人暮らしの1R・1Kなら、これで足りる。Wi-Fi 6とIPv6(IPoE)に対応して7千円弱で、いちばん最初に検討する基準になる1台。
こんな人に:一人暮らしで安く確実に済ませたい
1万円を切るWi-Fi 7。いま買い替えるなら、同じ価格帯で一世代新しい規格を選べる。長く使うつもりならこれが基準。
こんな人に:長く使うので最新規格にしておきたい
よくある失敗
- 最大速度の数字だけで選んだ。4804Mbpsという表示は、ルーターの真横で対応端末を使ったときの理論値だ。壁を1枚挟めば大きく落ちる。実際の体感を決めるのは設置場所と間取りで、カタログの数字ではない。
- IPv6(IPoE)を確認しなかった。ルーターを買い替えたのに夜の遅さが変わらない、という相談の多くはこれ。ルーターと契約の両方が対応して初めて効く。
- ワンルームでメッシュや上位機を買った。狭い部屋では電波は十分に届いているので、上位機に替えても体感は変わらない。お金をかけるべきは別のところになる。
- ルーターを2台重ねてしまった(二重ルーター)。回線事業者の機器(ホームゲートウェイ)にルーター機能があるのに、市販機もルーターモードで繋ぐと二重になり、繋がらない・速度が出ない原因になる。ルーターとして動かすのは1台だけにして、市販機はAP(ブリッジ)モードで足すのが基本だ。本体のスイッチで切り替えられる。
- 床や棚の奥に置いた。電波は家具や金属に吸収・反射されるうえ、アンテナは横方向に強く出る設計が多い。床置きや金属棚の中は不利で、部屋の中央寄り・床から1m以上・見通しの良い場所が基本になる。
- レンタル機を安易に返してしまった。ひかり電話を契約していると事業者の機器は外せないことが多く、外すとIPv6の提供形態が変わる場合もある。多くの場合の正解は「事業者の機器はそのまま、Wi-Fi部分だけ市販機をブリッジで足す」。レンタル料と買い替えを比べるのは、その前提を確認してからでいい。
まとめ
Wi-Fiルーター選びは、**「部屋の広さ → IPv6(IPoE)対応 → 手持ちの機器の規格」**の順に決めれば迷わない。一人暮らしのワンルームなら7千円弱のエントリー機で十分で、そこに1万円以上を足しても体感は変わらない。
逆に、2階建てや壁の多い間取りでは、1台の性能を上げても解決しない。この場合だけはメッシュで台数を増やす必要があり、ここを取り違えると「高いルーターを買ったのに変わらない」ことになる。まずは自分の住まいがどちらなのかを決めるところからだ。
回線そのものをこれから選ぶなら、こちらもあわせてどうぞ。
関連記事 一人暮らしの学生向けネット回線。縛りなし・工事不要で選ぶ 光回線とホームルーターを、料金と契約条件で比較。IPv6対応も一覧に。 読む → 関連記事 USB-Cハブのおすすめと選び方。学生・Mac向けに比較 有線LANポート付きのハブなら、Wi-Fiに頼らず安定させられる。 読む →よくある質問
一人暮らしの学生にはどのWi-Fiルーターがいい?
1R・1Kならエントリー機で足りる。BUFFALO WSR-1500AX2Lが7千円弱でWi-Fi 6とIPv6(IPoE)に対応していて基準になる。長く使うつもりなら、1万円を切るWi-Fi 7機のTP-Link Archer BE3600を選んでおくと買い替えを先送りできる。
回線事業者からレンタルしたルーターをそのまま使ってはだめ?
使える。ただしレンタル料が月数百円かかる場合、2〜3年で買ったほうが安くなることが多い。またレンタル機はWi-Fi 6非対応の古い型が混ざることがあるので、契約書で型番と月額を確認してから判断するといい。
IPv6(IPoE)対応はそんなに重要?
最重要と言っていい。夜の混雑時間帯に速度が落ちる原因の多くは、古い接続方式(PPPoE)の設備が詰まることにある。IPv6(IPoE)対応のルーターと契約があれば、この渋滞を迂回できる。ルーターだけ対応していても契約側が非対応なら効かないので、両方を確認する。
Wi-Fi 6と7はどちらを買うべき?
1万円を切るWi-Fi 7機が出ているので、これから買うならWi-Fi 7でいい。ただし効果が出るのは対応端末(対応iPhone・Androidなど)を使うときだけで、手持ちがWi-Fi 6止まりなら体感は変わらない。今の機器で困っていないなら、安いWi-Fi 6機で十分。