ドキュメントスキャナーおすすめ10選!教科書の自炊で選ぶ【2026年10月版】

教科書をiPadにPDFで全部入れたいのに、2万円の小型機と7万円の大型機が同じ「おすすめ」に並んでいて選べない。
結論 教科書を何冊もPDFにするなら、両面30枚/分で20枚ずつ送れるScanSnap iX1300(約31,800円)。数冊だけ、プリント中心なら約19,030円のエプソン ES-50で足りるが、1枚ずつ片面で1冊約28分かかり、PCにUSBでつないで使う。2万円以下で紙を束で送りたいなら、約10枚ずつ両面で読むキヤノン P-208II(約15,560円)。どちらも本は裁断する。本を切りたくないならScanSnap SV600(約72,380円)しかない。
価格は2026年10月時点で確認した実売の目安です。セール・在庫で変動するので、購入前にリンク先で最新価格を確認してください。この記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。掲載商品の選び方・星の意味・実際に所有している機材は評価基準で公開しています。
目次 / INDEX
教科書の自炊で選ぶドキュメントスキャナーの選び方
自炊は、自分の本をスキャンしてPDFにすることを指す。教科書や配布プリントをPDFにしておけば、iPadで手書きを重ねたり、ノートアプリからページを指してリンクしたりできる。
筆者はスキャナーも裁断機も持っていない。メーカー公式の仕様表と楽天の商品ページを突き合わせて書いた調査記事だ。
本を切るか、切らないか
本を切ってよいかどうかで、選ぶスキャナーの型が決まる。今回の10製品は3つの型に分かれた。
- シートフィード型(ADF付き):紙の束をセットすると自動で1枚ずつ吸い込んで両面を読む。速いが、本は裁断してバラバラにする必要がある(iX2500、iX1300、ADS-1800W、DS-C420W、DR-C225 II)
- モバイル型:細長い本体に紙を1枚ずつ手で差し込む。軽くて安いが、片面ずつで遅い。これも裁断が前提(iX110、ES-60W、ES-50)。キヤノン P-208IIはモバイル型の大きさで、約10枚を載せて両面を同時に読める
- オーバーヘッド型:机に置いた本を上から読み取る。本を切らずに済むが、1ページずつめくる手作業が要る(SV600)
裁断した本は元に戻らない。書き込みたい、売りたい、という本はPDF化する前に分けておきたい。
教科書1冊にかかる時間
300ページの教科書は、紙にすると150枚になる。両面とも取り込むとして、メーカーが公表している最大速度で単純に割り算した。
| 製品 | 公称速度(300dpi相当・A4) | 1回に載る枚数 | 150枚の目安 | 紙を入れる回数 |
|---|---|---|---|---|
| ScanSnap iX2500 | 両面・片面45枚/分 | 最大100枚 | 約3分20秒 | 2回 |
| ScanSnap iX1300 | 両面・片面30枚/分 | 最大20枚 | 約5分 | 8回 |
| ブラザー ADS-1800W | 約30枚/分(両面60面/分) | 20枚 | 約5分 | 8回 |
| エプソン DS-C420W | 片面30枚/分、両面60面/分 | 20枚(Uターン給紙) | 約5分 | 8回 |
| キヤノン DR-C225 II | カラー15枚/分、両面30面/分(白黒は25枚/分) | 約30枚 | 約10分 | 5回 |
| キヤノン P-208II | カラー6枚/分、両面12面/分(白黒・グレーは8枚/分) | 約10枚 | 約25分 | 15回 |
| ScanSnap iX110 | 片面5.2秒/枚 | 1枚ずつ | 300面×5.2秒=約26分 | 300回 |
| エプソン ES-60W | バッテリー駆動時4.0秒/枚、USBバスパワー時5.5秒/枚 | 1枚ずつ | 約20〜28分 | 300回 |
| エプソン ES-50 | 5.5秒/枚 | 1枚ずつ | 約28分 | 300回 |
PFUは仕様表で、公称速度はハードウェアの最大速度で、実際にはデータの転送などの時間が加わると注記している。表の時間は下限の目安と考えてほしい。
ES-60Wの4.0秒/枚はバッテリーで動かしたときの値だ。エプソンは、Wi-Fi接続時は環境や原稿によって遅くなる場合があると注記している。
それでも差は大きい。シートフィード型なら5分前後で終わる1冊に、モバイル型は30分近くかかり、その間ずっと紙を差し込むことになる。10冊なら5時間弱だ。
- 教科書を何冊もPDFにするなら、20枚以上載るシートフィード型
- 数冊だけ、あるいは配布プリントが中心なら、モバイル型でも回る
画質と文字検索
ScanSnapは画質の設定で速度が変わる。iX2500は「スーパーファイン」(カラー・グレー300dpi、白黒600dpi相当)なら45枚/分だが、カラー600dpiの「エクセレント」では13枚/分まで落ちる。
PFUの教科書自炊の解説記事では、カラーモードを「カラー」に固定し、白紙ページの自動削除はオフにする設定が勧められている。
取り込んだPDFで文字検索ができるかも差になる。ScanSnapの製品ページは、ScanSnap AIの説明として「手書きの文字も認識し、検索可能なPDFとして保存できます。」と書いている。
ほかのメーカーの文字認識(OCR)は付属ソフトしだいで、この記事では確かめきれていない。
文字情報のないスキャンPDFは、Obsidianに入れてもページ内検索が効かない。この制約と、PDFをノートからページ単位で参照する方法はObsidianでPDF読み込みに書いた。
自炊は私的使用の範囲で
自分の教科書を自分でスキャンするのは、著作権法第30条第1項の私的使用のための複製に当たり、著作権者の許諾がなくてもできる。条文が求める要件は2つだ。
- 個人や家庭内など、限られた範囲で使う目的であること
- 使う本人が複製すること
できたPDFを友人に渡したり、クラスのグループで共有したり、ネットに上げたりすると、私的使用の範囲を外れる。PFUのデジUP!も、データの共有や再配布は著作権侵害になると書いている。
裁断とスキャンを業者に頼む自炊代行には、著作権者の許諾がない事案の判決がある。知財高裁は平成26年10月22日、業者が複製の主体で、使う本人が複製したとは言えないなどとして、30条1項の適用を否定した。
この判決は、平成28年3月16日に上告受理の申立てが退けられて確定している。業者に頼むより、自分の手でスキャンしたほうが話は単純だ。
裁断機は要るか
シートフィード型とモバイル型を選ぶなら、教科書の背を切り落とす作業がセットになる。ただ、数冊なら裁断機なしでも始められる。PFUのデジUP!は、カッター・カッターマット・定規で手で切る方法を紹介していて、約50ページずつに分けてから切るよう勧めている。
冊数が増えてきたら、裁断機を考えればいい。
| 裁断機 | 一度に切れる量 | 重さ | 価格の目安 |
|---|---|---|---|
| プラス PK-213 | 約5.5mm(PPC用紙64g/m²換算で約60枚) | 5.4kg | 公式47,000円(税抜) |
| カール事務器 DC-210N | PPC用紙40枚(丸刃を約2往復) | 2.6kg | 実勢1.3万円前後(2025年9月) |
| ダーレ Durodex 200DX | 約200枚 | 9.8kg | 約6万円(2025年9月) |
PK-213は裁断幅299mmでA4の長辺まで切れて、LEDで切る位置を示す。DC-210Nは丸い刃を往復させる方式なので、教科書は背を外してから数十枚ずつの束にして切ることになる。
Durodex 200DXは学生の数冊には明らかに過剰だ。年に数回しか使わないなら、Rentioやパンダスタジオで裁断機をレンタルする手もある。
10製品の比較表
総合点は、教科書を数冊〜十数冊PDFにする学生が使うとして、速さ・置きやすさ・価格のつり合いを5点満点で付けた。
| 総合 | 製品名 | 価格 | 置きやすさ | 安さ | 教科書自炊の速さ | 型 | 1回に載る枚数 | 公称速度 | 両面 | 150枚の目安 | Wi-Fi | 重さ | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 14.23 | ScanSnap iX1300 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥31,800 | Yahoo!¥31,670 | 5.0 | 3.5 | 4.0 | シートフィード | 最大20枚 | 30枚/分 | 同時 | 約5分 | あり | 2.0kg |
| 23.98 | ブラザー ADS-1800W | Amazon価格を見る | 楽天市場¥40,840 | Yahoo!¥37,467 | 5.0 | 2.5 | 4.0 | シートフィード | 20枚 | 約30枚/分 | 同時 | 約5分 | あり(2.4GHzのみ) | 約1.42kg |
| 23.98 | エプソン DS-C420W | Amazon価格を見る | 楽天市場¥36,960 | Yahoo!¥36,960 | 5.0 | 2.5 | 4.0 | シートフィード | 20枚 | 30枚/分 | 同時 | 約5分 | あり | 約1.8kg |
| 43.73 | ScanSnap iX2500 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥51,220 | Yahoo!¥51,220 | 3.5 | 2.0 | 5.0 | シートフィード | 最大100枚 | 45枚/分 | 同時 | 約3分20秒 | あり | 3.5kg |
| 53.68 | キヤノン P-208II | — | 楽天市場¥15,560 | Yahoo!¥17,519 | 5.0 | 4.5 | 2.0 | モバイル(ADF付き) | 約10枚 | 6枚/分 | 同時 | 約25分 | なし | 約600g |
| 63.28 | エプソン ES-50 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥19,030 | Yahoo!¥19,030 | 5.0 | 4.5 | 1.0 | モバイル | 1枚 | 5.5秒/枚 | 片面のみ | 約28分 | なし | 約270g |
| 73.23 | キヤノン DR-C225 II | Amazon価格を見る | 楽天市場¥36,080 | Yahoo!¥35,420 | 4.0 | 2.5 | 3.0 | シートフィード | 約30枚 | 15枚/分 | 同時 | 約10分 | なし | 2.7kg |
| 83.03 | ScanSnap iX110 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥25,010 | Yahoo!¥23,310 | 5.0 | 3.5 | 1.0 | モバイル | 1枚(連続送り可) | 5.2秒/枚 | 片面のみ | 約26分 | あり | 400g |
| 83.03 | エプソン ES-60W | Amazon価格を見る | 楽天市場¥22,669 | Yahoo!¥35,290 | 5.0 | 3.5 | 1.0 | モバイル | 1枚 | 4.0〜5.5秒/枚 | 片面のみ | 約20〜28分 | あり(2.4GHz) | 約300g |
| 101.75 | ScanSnap SV600 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥72,380 | Yahoo!¥67,100 | 2.0 | 1.0 | 2.0 | オーバーヘッド | 本を開いて置く(厚さ30mmまで) | 3秒/枚(A3横) | 見開き | めくる時間しだい | なし | 3kg |
公称速度と150枚の目安は、300dpi相当・A4で計算している。SV600だけは仕様表の値がA3横で、Wi-FiはなくUSB 2.0でつなぐ。
速さの星は、公称速度に加えて、紙を入れる回数と両面を一度に読めるかで付けた。同じ速度でも、20枚ずつ8回入れるのと100枚ずつ2回では手間がかなり違う。
1位のiX1300は、20枚載る両面30枚/分の据え置き型で最も安い。3万円台前半で、教科書1冊を5分前後で取り込める。
最速のiX2500を4位に置いたのは、5万円を超える価格と3.5kgの重さのため。2万円以下では、約10枚ずつ両面で送れるP-208IIが5位。ES-50は速さの星が1つでも、2万円を切る価格で6位に入れた。SV600は本を切らない唯一の選択肢だが、7万円を超え、めくる手間も要るので最下位にしている。
3〜4万円台の据え置き型
教科書を何冊もPDFにするなら、この価格帯が中心になる。4製品とも両面を一度に読み、20〜30枚をまとめて送れる。
1. ScanSnap iX1300
👍 良い点
- 両面30枚/分で教科書1冊を約5分
- 20枚載るシートフィード型で約31,800円と最安
- 検索可能なPDFを作れるとメーカーが明記
- 収納時296×114×87mmと小さい
- Wi-FiとUSBの両方でつなげる
👎 気になる点
- 1回20枚なので1冊に8回セットし直す
- USB端子がType-CでなくB Type
- 1回の枚数はiX2500の5分の1
- 本は裁断する前提
最大20枚を両面30枚/分で読み取るScanSnapの据え置き型。収納時は296mm×114mm×87mm・2.0kgで、PFUは2リットルのペットボトルほどの大きさと紹介している。ScanSnap AIで手書き文字まで認識した検索可能なPDFを作れる。
こんな人に:教科書を何冊もPDFにしたい、迷ったらこれ
2. ブラザー ADS-1800W
👍 良い点
- 約1.42kgで据え置き型の中で最軽量
- USBバスパワーで動かせる
- 2.8型カラータッチパネル付き
- USB 3.2 Gen 1とWi-Fi Directに対応
- 両面60面/分でiX1300と同じ速さ
👎 気になる点
- Wi-Fiは2.4GHzのみ
- 約38,690円でiX1300より約7千円高い
- 1回20枚で1冊に8回セットし直す
- 検索可能PDFの作り方はこの記事で未確認
- 本は裁断する前提
約1.42kg・W288×D101×H85mmと、今回の据え置き型で最も軽く薄い。USBバスパワーでも動き、2.8型のカラータッチパネルで操作できる。2024年4月発売で、ADFは20枚・約30枚/分(両面60面/分)。
こんな人に:狭い机に置きたい、コンセントを1つ減らしたい
3. エプソン DS-C420W
👍 良い点
- 両面60面/分で教科書1冊を約5分
- 厚紙や冊子はストレート給紙で1枚ずつ通せる
- エプソン公式店で買える
- 約1.8kgでiX1300より軽い
- Wi-FiとUSBの両方に対応
👎 気になる点
- 液晶画面がない
- 1回20枚で1冊に8回セットし直す
- 長尺は上位のDS-C480Wより短い
- 検索可能PDFの作り方はこの記事で未確認
- 本は裁断する前提
20枚を両面60面/分で読むUターン給紙に加えて、厚紙や冊子を1枚ずつ通すストレート給紙を持つ。楽天のエプソン公式店で約36,960円。収納時は296×104×125mm・約1.8kg。
こんな人に:教科書のほかに、厚めの紙や表紙もときどき取り込みたい
4. キヤノン DR-C225 II
👍 良い点
- 給紙約30枚(厚さ6mmまで)で1冊5回のセットで済む
- 紙が手前に戻るので前に置き場所が要らない
- 200dpiなら25枚/分
- トレー収納時300×220×156mm
- USB1本でつなぐのでネットワーク設定が要らない
👎 気になる点
- 300dpiでは15枚/分と他の据え置き型の半分
- Wi-Fiがない
- 2.7kgと重め
- USB 2.0のみ
- 本は裁断する前提
給紙が約30枚と、20枚機より1回に多く載る。読んだ紙が前に出ず手前に戻ってくるラウンドスキャンなので、スキャナーの前に紙を受ける場所を空けなくていい。接続はUSB 2.0のみのモデルで、Wi-Fi付きは別のDR-C225W II。
こんな人に:Wi-Fiは要らない、セットし直す回数を減らしたい
iX1300・ADS-1800W・DS-C420Wの3台は公称速度が同じなので、置き場所と検索PDFで選ぶことになる。机が狭いならADS-1800W、文字検索できるPDFを確実に作りたいならiX1300。
DR-C225 IIはカラー300dpiだと半分の速さだが、1回に多く載る。セットしたら、ほかの作業をしながら待つ使い方に向く。
100枚載るScanSnap iX2500
1回に100枚載るので、300ページの教科書を2回のセットで取り込める。冊数が多く、時間を買いたい人のための1台だ。
1. ScanSnap iX2500
👍 良い点
- 最大100枚で教科書1冊を2回のセットで済ませられる
- 両面45枚/分で10製品中最速
- 5インチIPS液晶のタッチパネル
- Wi-Fi axとUSB Type-Cに対応
- 検索可能なPDFを作れるScanSnap
👎 気になる点
- 約50,600円で5万円を超える
- 3.5kgと10製品で最も重い
- A3は別売のキャリアシートを使ったときだけ
- 収納時でも292×161×159mmある
- 本は裁断する前提
最大100枚を両面45枚/分で読み取る、ScanSnapの現行最上位機。5インチのタッチパネルを持ち、Wi-Fiはax(Wi-Fi 6)まで対応する。教科書1冊は計算上約3分20秒で終わる。
こんな人に:教科書を十冊以上PDFにする、セットし直す手間を減らしたい
楽天の商品名には「A3」とあるが、A3を読めるのは別売のA3キャリアシートを使ったときだけだ。Wi-Fiが要らないなら、同じ100枚・45枚/分でUSB専用のiX2400(PFUダイレクト48,400円)もある。
2万円前後のモバイル型
1枚ずつ手で差し込む細長いスキャナーで、片面ずつ読む。教科書1冊に30分近くかかるかわり、2万円前後で買えて300g前後と軽い。
1. エプソン ES-50
👍 良い点
- 約19,030円で、1枚ずつ差し込むモバイル型では今回の最安
- 約270gで10製品中の最軽量
- USBバスパワーで電源アダプタが要らない
- エプソン公式店で買える
- 272×47×33.8mmの細長い本体
👎 気になる点
- 1枚ずつ手差しで教科書1冊に約28分
- 片面のみで両面は2回通す
- Wi-Fiがない
- バッテリーがなくPCにつないだときしか動かない
- 本は裁断する前提
約270gで10製品中最も軽く、楽天のエプソン公式店で約19,030円。電源はUSBバスパワーで、ACアダプタもバッテリーも要らない。Wi-Fiはなく、PCにUSBでつないで使う。
こんな人に:数冊の教科書とプリントを、とにかく安くPDFにしたい
2. エプソン ES-60W
👍 良い点
- バッテリーで電源のない場所でも使える
- Wi-Fiでつなげる
- 約300gと軽い
- 約22,669円でiX110より安い
- 長さ1828.8mmまでの長尺に対応
👎 気になる点
- 1枚ずつ手差しで教科書1冊に約20〜28分
- 片面のみで両面は2回通す
- Wi-Fiは2.4GHzのみ
- ES-50より約3,600円高い
- 本は裁断する前提
ES-50と同じ大きさにバッテリーとWi-Fiを足したモデル。約300gで、PCにつながなくても読み取れる。最大216×1828.8mmの長尺の紙にも対応する。
こんな人に:図書館や教室にも持ち出して、ケーブルなしで読みたい
3. ScanSnap iX110
👍 良い点
- ScanSnap AIで検索可能なPDFを作れる
- 次の紙を続けて差し込める連続送り
- バッテリー内蔵で持ち出せる
- USB Type-CとWi-Fiに対応
- 片面5.2秒/枚でES-50より速い
👎 気になる点
- 約25,010円でモバイル型では最も高い
- 片面のみで教科書1冊に約26分
- 400gでエプソンの2台より重い
- Wi-Fiの規格はb/g/nまで
- 本は裁断する前提
iX100の後継のモバイル型で、バッテリーとWi-Fiを持つ。1枚読んだら次の1枚を続けて差し込める連続送り(CDF)に対応し、ScanSnap AIで検索可能なPDFを作れる。重さは400g。
こんな人に:モバイル型でも、ScanSnapの検索可能なPDFが欲しい
3台のうち、安さで選ぶならES-50で、持ち出すならES-60Wがいい。モバイル型でも文字検索できるPDFにこだわるなら、iX110になる。
ただ、教科書が5冊を超えると、1冊30分の差し込み作業がつらくなってくる。冊数が増えそうなら、約1.3万円足してiX1300にしたほうが時間の面では取り戻せる。
2万円以下で買えるドキュメントスキャナー
2万円以下ではES-50も上で紹介したが、1枚ずつ手で差し込む型だ。キヤノン P-208IIはそれより安く、紙を束で送れる。紙を自動で送れて両面を同時に読める新品で、今回の調べでいちばん安かったのがこの機種だった。1万円以下の新品で、教科書を何冊も取り込める型は見つからなかった。
1. キヤノン P-208II
👍 良い点
- 約15,560円で今回の最安
- 約10枚を載せて自動で送れる
- 表と裏を1回で読む両面同時スキャン
- 約600gでUSBバスパワーで動く
- 付属ソフトで検索できるPDF(サーチャブルPDF)を作れる
👎 気になる点
- カラー300dpiで片面6枚/分と、iX1300の5分の1
- 1回に載るのは約10枚で、150枚なら15回入れる
- Wi-Fiは無くUSBでPCにつなぐ
- カラー600dpiでは片面1枚/分まで落ちる
- 仕様表に載っているmacOSは10.13まで
モバイル型の大きさで、約10枚を載せて自動で送れるキヤノンの小型機。表と裏を1回で読み、カラー300dpiで片面6枚/分(両面12面/分)、白黒とグレーなら8枚/分。150枚の教科書なら約25分かかるが、紙を入れるのは15回で済む。Macで使うなら、キヤノンの対応OS表で最新の対応状況を確かめてから買いたい。
こんな人に:2万円以下で、教科書も配布プリントも束で送りたい
本を切らないScanSnap SV600
裁断したくない本を取り込めるのは、今回の10製品でSV600だけだ。机に置いた本を上から読み取り、厚さ30mmまでなら開いたまま扱える。
1. ScanSnap SV600
👍 良い点
- 本を裁断せずに取り込める
- 見開きのゆがみを補正するブック補正
- 厚さ30mmまでの本に対応
- A3横を1回3秒で読める
- 最大432×300mmまで読み取れる
👎 気になる点
- 約72,380円で10製品中最も高い
- 楽天価格がPFUダイレクトの67,100円より高い
- 1ページずつめくる手作業が要る
- 作業スペースが525×484mm要る
- 光学解像度は285〜218dpi
本を開いて置き、上から読み取るオーバーヘッド型。見開きの中央にできるゆがみを補正するブック補正を持ち、A3横を1回3秒で読む。使うには525×484mmの作業スペースが要る。
こんな人に:本を切りたくない、手放す予定のない教科書をPDFにしたい
SV600の読み取りは画質モードに関係なく1回3秒(A3横)で、A4判までの教科書なら見開き2ページが1回に収まる。300ページなら150回で、読み取りだけなら計算上7分半になる。
実際には、そこにページをめくる時間が毎回加わる。
楽天では約72,380円だが、PFUダイレクトでは67,100円(税込)で売られている。買うなら両方の価格を見比べたい。
学生におすすめ3選
予算の少ない学生向けに、安く始める1台・定番の1台・少し上の1台に分けた。3つとも本は裁断する前提だ。
- 予算を抑えて始めるなら → キヤノン P-208II(約15,560円)。約10枚を載せて自動で送り、表と裏を1回で読む。カラー300dpiで教科書1冊は約25分。今回の10製品で、2万円以下で紙を束で送れるのはこの1台だけだ。
- 定番を選ぶなら → ScanSnap iX1300(約31,800円)。20枚を両面30枚/分で送り、教科書1冊を約5分で取り込む。検索可能なPDFを作れるとメーカーが明記している。
- 少し上を出して何十冊も取り込むなら → ScanSnap iX2500(約50,600円)。最大100枚を両面45枚/分で送り、教科書1冊を2回のセットで済ませられる。5万円を超えるが、何十冊も取り込む人なら手間の差が大きい。
約10枚を載せて自動で送り、表と裏を1回で読む。カラー300dpiで教科書1冊は約25分。今回の10製品で、2万円以下で紙を束で送れるのはこの1台だけだ。
こんな人に:予算を抑えて始めるなら
20枚を両面30枚/分で送り、教科書1冊を約5分で取り込む。検索可能なPDFを作れるとメーカーが明記している。
こんな人に:定番を選ぶなら
| 総合 | 製品名 | 価格 | 置きやすさ | 安さ | 教科書自炊の速さ | 型 | 1回に載る枚数 | 公称速度 | 両面 | 150枚の目安 | Wi-Fi | 重さ | ||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 14.23 | ScanSnap iX1300 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥31,800 | Yahoo!¥31,670 | 5.0 | 3.5 | 4.0 | シートフィード | 最大20枚 | 30枚/分 | 同時 | 約5分 | あり | 2.0kg |
| 43.73 | ScanSnap iX2500 | Amazon価格を見る | 楽天市場¥51,220 | Yahoo!¥51,220 | 3.5 | 2.0 | 5.0 | シートフィード | 最大100枚 | 45枚/分 | 同時 | 約3分20秒 | あり | 3.5kg |
| 53.68 | キヤノン P-208II | — | 楽天市場¥15,560 | Yahoo!¥17,519 | 5.0 | 4.5 | 2.0 | モバイル(ADF付き) | 約10枚 | 6枚/分 | 同時 | 約25分 | なし | 約600g |
教科書の自炊におすすめ3選
3つとも本は裁断する前提で、いちばん高いものでも4万円を切る。取り込む冊数で選ぶと外しにくい。
- とにかく安く始めるなら → エプソン ES-50(約19,030円)。約270gでUSBにつなぐだけで動く。1冊約28分かかるので、教科書が数冊とプリント中心の人に向く、安くて堅実な1台だ。
- 迷ったら → ScanSnap iX1300(約31,800円)。20枚を両面30枚/分で送り、教科書1冊を約5分で取り込む。検索可能なPDFを作れるとメーカーが明記している。
- 机が狭いなら → ブラザー ADS-1800W(約38,690円)。約1.42kgと据え置き型で最も軽く、USBバスパワーでも動く。速さはiX1300と同じ両面60面/分。
約270gでUSBにつなぐだけで動く。1冊約28分かかるので、教科書数冊とプリント中心の人なら2万円を切る価格で足りる。
こんな人に:とにかく安く始めるなら
20枚を両面30枚/分で送り、教科書1冊を約5分で取り込む。検索可能なPDFを作れるとメーカーが明記している。
こんな人に:迷ったら
PDFにした教科書を読む端末から考えるなら、大学生にiPadは必要かで要る人・要らない人の条件を整理している。論文のPDFまで一緒に管理したくなったら、ZoteroとObsidianで論文管理の組み合わせが使える。
出典(2026年10月5日時点)
- ScanSnap 現行ラインナップ(PFU)
- ScanSnap iX2500 製品ページ(PFU)
- ScanSnap iX2400 製品ページ(PFU)
- ScanSnap iX1300 製品ページ(PFU)
- ScanSnap iX110 製品ページ(PFU)
- ScanSnap SV600 製品ページ(PFU)
- ブラザー ADS-1800W 仕様
- エプソン DS-C480W / DS-C420W 仕様
- エプソン ES-60W 仕様
- エプソン ES-50 仕様
- キヤノン DR-C225 II / DR-C225W II 仕様
- キヤノン P-208II 仕様
- imageFORMULA 対応OSと最新ドライバー情報(キヤノン)
- 本の自炊・電子化におすすめのスキャナー(PFU デジUP!)
- 本や教科書を裁断・自炊してPDF化する方法(PFU デジUP!)
- 著作権法 第30条(e-Gov法令検索)
- 知財高裁 平成25年(ネ)10089号 事件詳細(裁判所)
- 同 判決要旨PDF(裁判所)
- プラス コンパクト断裁機 PK-213(プラス公式)
- 裁断機の比較(ushigyu.net)
よくある質問
教科書を自炊するのに本を切る必要はある?
シートフィード型(ADF付き)とモバイル型のスキャナーは、紙を1枚ずつ機械に通すので、本は裁断してバラバラにする必要がある。本を切りたくないなら、上から撮るオーバーヘッド型のScanSnap SV600になる。SV600は厚さ30mmまでの本を開いたまま読み取れて、見開きの中央のゆがみを補正する機能を持つが、1ページずつめくる手作業が要り、価格も楽天で約72,380円と高い。
教科書の自炊は違法?
自分で使うために自分でスキャンするなら、著作権法第30条第1項の私的使用のための複製に当たり、著作権者の許諾がなくてもできる。条文の要件は、個人や家庭内などの限られた範囲で使う目的であることと、使う本人が複製することの2つ。できたPDFを友人に渡したりアップロードしたりすると、私的使用の範囲を外れる。著作権者の許諾のない自炊代行業者については、知財高裁が平成26年に30条1項は適用されないと判断し、平成28年に上告受理の申立てが退けられて確定した。
安いモバイルスキャナーで教科書1冊を取り込むと何分かかる?
300ページ(150枚)の教科書を両面とも取り込む場合、メーカー公表の最大速度で単純計算すると、エプソン ES-50(片面5.5秒/枚)で約28分、ScanSnap iX110(片面5.2秒/枚)で約26分。どちらも1枚ずつ手で差し込み、片面ずつ読むので300回の差し込みになる。約10枚ずつ自動で送れるキヤノン P-208II(カラー300dpiで片面6枚/分、両面同時)なら約25分で、紙を入れるのは15回。両面30枚/分のScanSnap iX1300なら約5分で、実際はデータの転送や処理の時間がこれに加わる。