個人開発のデプロイ先比較【2026年10月版】無料枠と商用可否

個人開発のアプリやブログを作ったはいいけど、「で、これどこに公開すればいいの?」で手が止まる。僕も最初そうだった。
結論 静的サイト(完成済みのHTMLを配るだけのサイト)なら無料の静的ホスティングで足りる。広告やアフィリエイトで収益化するならCloudflare(新しく作るならWorkersの静的アセット、既存ならPages)を選び、商用不可のVercel Hobbyは避ける。WordPressならレンタルサーバー、サーバーを丸ごと触りたいならVPS。
この記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。料金・キャンペーンは変動するので、申込み前に必ず公式サイトで最新条件を確認してください。選び方と評価の基準は評価基準で公開しています。
目次 / INDEX
結論:用途別の選び方はこの表で終わり
選択肢を調べ始めると、無料ホスティング、レンタルサーバー、VPS(自分専用のサーバーを借りる方式)と単語だけ増えていって、比較記事はどれも「結局どれもおすすめ!」で終わる。正直あれは選べない。
| 用途 | 選ぶべき公開先 | これは何か | 費用の目安 |
|---|---|---|---|
| 静的サイト・個人開発・ポートフォリオ | Cloudflare Pages / Vercel | 静的ホスティング(静的サイトを置いて公開するサービス) | 無料(ドメイン代のみ) |
| WordPressでブログ | シンレンタルサーバー / ConoHa WING | レンタルサーバー(管理済みのサーバーを借りるサービス) | 月数百円〜千円ほど |
| サーバーを自分で運用・常時稼働で何でも動かす | ConoHa VPS / さくらのVPS | 中身を自分で構築するVPS | 月千円前後〜 |
自分がどの行に当てはまるかを見て、その行の中から選べばいい。
無料の静的ホスティング:僕はCloudflare Pagesにした
まず一番上の行。Astro(HTMLを書き出してサイトを作る仕組み)やNext.jsで作ったサイト、HTMLを書き出すだけのブログ、ポートフォリオみたいな「静的サイト」なら、無料の静的ホスティングでほぼ完結する。
代表的なのはCloudflare Pages、Vercel、Netlify、GitHub Pagesあたり。どれもGitHubのリポジトリと繋ぐと、pushするだけで自動でビルド(公開用のファイルを作る処理)と公開までやってくれる。
僕がこのブログ(Astro製)でCloudflare Pagesを選んだ理由はシンプルで、
- 無料で、静的サイトの配信に強い
- GitHubと繋げば、pushするだけで自動デプロイ(作ったサイトを公開先へ反映)される
- 独自ドメインの取得と設定も同じCloudflareの中で完結する
- ランニングコストが実質ドメイン代だけになる
の4つ。実際の公開作業はこうだった。
- Cloudflareのダッシュボードで、公開したいGitHubリポジトリを連携する
- ビルド設定を入れる。このブログはAstroなので、ビルドコマンドに
npm run build、出力ディレクトリにdistを指定しただけ - あとは数分待つと、もう公開URLが発行されている
以降は記事を書いてGitHubにpushするたびに、勝手にビルドされて勝手に反映される。公開作業という概念が消えた。
主要どころを並べるとこんな感じ。
| サービス | 商用利用 | ひとこと |
|---|---|---|
| Cloudflare Pages | 禁止の記載なし | 配信が速い。ドメインも同じ場所で完結。僕はこれ |
| Vercel | 無料プラン(Hobby)は不可 | Next.jsとの相性は抜群。広告やアフィリエイト主体のサイトも商用扱い |
| Netlify | 可(無料枠あり) | 老舗で情報が多い。新規アカウントは月300クレジット制で、使い切ると止まる |
| GitHub Pages | 可(制約あり) | 一番手軽。ただし商取引やSaaSが主目的のサイトは禁止 |
ただしベタ褒めはしない。注意点もある。
- Vercelの無料プラン(Hobby)は規約上、商用利用が不可。公式のガイドラインは、AdSenseなどの広告を載せることと、アフィリエイトが主目的のサイトを商用の例に挙げている。収益化を考えるなら最初から避けた方が無難だ
- GitHub Pagesは手軽だけど、ビルド設定の自由度や独自ドメイン周りは他よりひと手間かかる印象
- どのサービスも「静的サイト」が前提。サーバー側で常時動くプログラム(DBに書き込むAPIとか)が主役のアプリは、これ単体では収まらないことがある
- 「無料」と言っても、独自ドメインを使うならドメイン代だけは別にかかる。とはいえ年に千円台からの世界なので、月額のサーバー代に比べればかなり軽い
とはいえ、個人開発の公開先として最初に検討すべきなのは間違いなくここだと思う。無料で、Gitに慣れる練習にもなって、やめたくなっても損しない。僕もここにした。
なお、無料でとりあえず公開するだけなら、各サービスが発行してくれるURL(〇〇.pages.dev みたいなやつ)のままでよくて、ドメイン代すらかからない。独自ドメインは「ちゃんと運営するぞ」と決めてからで遅くない。
無料枠の上限と、超えたときに起きること
無料枠で気にするのは、上限そのものより「超えたらどうなるか」だ。止まり方がサービスごとに違う(2026年9月時点の公式ドキュメント)。
| サービス | 無料枠の主な上限 | 超えたとき・注意 |
|---|---|---|
| Cloudflare Pages | ビルド月500回・同時ビルド1つ・1サイト2万ファイル・1ファイル25MiB | ビルドが上限に達する。個人ブログで月500回はまず届かない |
| Vercel Hobby | データ転送 月100GB・関数の呼び出し 月100万回など | 含まれる量が決まっている。そもそも非商用の個人利用に限られる |
| Netlify Free | 月300クレジット。本番デプロイ1回で15、転送1GBで20を消費 | 使い切るとチームの全サイトが停止し、無料プランはクレジットを買い足せない |
| GitHub Pages | 公開サイト1GBまで・帯域は月100GBの目安・ビルドは1時間10回の目安 | 上限は目安(ソフトリミット)。商取引やSaaSが主目的のサイトは禁止 |
Netlifyの無料枠は2025年9月から数え方が変わった
2025年9月4日以降に作ったNetlifyのアカウントは、クレジット制の無料プランになる。月300クレジットで、本番デプロイだけなら20回ほど、転送だけなら15GBほどで尽きる計算だ。
使い切ると訪問者には「Site not available」と表示され、次の月の枠が来るまで戻らない。それより前からのアカウントは旧プランのままで、クレジット制に切り替えると元に戻せない。
Cloudflareは、新しく作るならWorkersも候補
Cloudflareは公式ドキュメントで、新しいプロジェクトはWorkersで始めるよう案内している。Pagesが廃止されるわけではないので、すでにPagesで動いているサイトはそのままでいい。
WorkersでHTMLや画像を配る「静的アセット」は、公式にリクエストが無料・無制限と書かれている。サーバー側で処理を動かす部分だけが、無料なら1日10万リクエストまでの枠を使う。
APIやDBが要るアプリはどこに置くか
静的ホスティングが得意なのは、できあがったファイルを配るところまでだ。ログインやデータの保存があるアプリは、プログラムを動かす場所を別に用意する。
- Cloudflare Workers:無料で1日10万リクエスト、1リクエストあたりCPU時間10ミリ秒まで。短いAPIなら静的サイトと同じ場所に置ける
- Render:無料のWebサービスは15分アクセスが無いと止まり、次のアクセスで起動に1分ほどかかる。無料のPostgres(データベース)は作成から30日で期限が切れる
⚠️ Renderの無料DBは30日で使えなくなるので、授業の課題やお試しには向くが、データを残し続けるアプリには向かない。長く動かすならVPSか、有料プランを前提に選ぶ。
レンタルサーバー:WordPressでブログをやるならこっち
次に真ん中の行。レンタルサーバーは、「WordPressでブログをやりたい人」「PHPみたいな動的な仕組みを、サーバー管理なしで動かしたい人」向けだ。月額は数百円〜千円ほどで、WordPressの自動インストール機能が付いていて、管理画面をポチポチするだけで始められる。
正直に言うと、静的サイトで済む用途ならレンタルサーバーは要らない。上で書いた無料ホスティングで足りるのに月千円払うのはもったいない。
ただ、WordPressでやると決めているなら話は逆で、レンタルサーバーが一番楽だと思う。WordPressはサーバー側でPHPとデータベースが動く仕組みなので、静的ホスティングにはそのまま載らない。
無理に無料枠で工夫するより、WordPress前提で整っている環境に月数百円払った方が、記事を書くことに集中できる。「コードは書きたくない、ブログを書きたい」という人はここでいい。
代表的なところを、正直な一言つきで並べるとこうなる。
| サービス | 月額の目安 | WordPress | ひとこと |
|---|---|---|---|
| シンレンタルサーバー | 約800円〜 | かんたん設置あり | エックスサーバーの新世代版。速度が売りで独自ドメインが永久無料 |
| ConoHa WING | 約900円〜 | かんたんセットアップ | 管理画面がわかりやすい。WordPress特化の機能が手厚い |
| エックスサーバー | 約1,000円〜 | 自動インストール | 国内シェアNo.1の定番。情報が多くて困ったとき調べやすい |
| ロリポップ! | 約数百円〜 | 対応 | とにかく安く始めたい人向け。上位プランならWordPressも快適 |
どれも「WordPressをかんたんに始める」という一点では大きく外さない。その上で、僕がいま新しくWordPressブログを立てるならどれにするか、という視点で2つ挙げる。
速度優先で選ぶなら:シンレンタルサーバー
表示速度を重視するなら、シンレンタルサーバーが分かりやすい。国内シェアNo.1のエックスサーバーが出している「新世代」版で、最新CPUとNVMeストレージで固めた高速環境が売り。
しかも独自ドメインが永久無料でついてくるので、「サーバー代+ドメイン代」で悩まなくていいのが地味に効く。ブログの表示が速いのは、読む人にとってもGoogleの評価にとってもプラスなので、迷ったらここは堅い。
エックスサーバーの新世代版。表示速度が速くて、WordPressの体感が軽い。月800円台から始められる。
- 独自ドメインが永久無料でついてくる
- 国内最速クラスの表示速度(表示が速いとSEOにも有利)
- 初期費用0円・大手エックスサーバーの安心感
最新の料金・キャンペーンは公式サイトが正確なので、金額はそちらで確認してほしい。
管理画面のわかりやすさで選ぶなら:ConoHa WING
「サーバーの管理画面って難しそう」という人には、ConoHa WINGのほうが向いていると思う。WordPressの立ち上げからドメイン取得までを一つの画面でまとめて進められる「かんたんセットアップ」があって、初めてでも迷いにくい。
速度もトップクラスで、料金もシンレンタルサーバーと同じくらいの水準。「速さのシンレン」か「わかりやすさのConoHa」か、くらいの好みで選んでいい。
WordPressの立ち上げを一画面で完結できる「かんたんセットアップ」が便利。初めてでも迷いにくい。
- WordPressかんたんセットアップで一気に立ち上げ
- 独自ドメインが最大2個、永久無料(長期プラン)
- 表示速度は国内トップクラス・初期費用0円
こちらも料金は変動するので、最新の金額は公式で確認を。
念のため繰り返すけど、静的サイトで済む人がここに来る必要はない。無料のCloudflare Pagesで足りる。
レンタルサーバーが効いてくるのは「WordPressで、コードを書かずにブログを運営したい」と決めた人だけだ。そこが自分に当てはまるなら、上の2つのどちらかで、まず失敗しないと思う。
VPS:サーバーごと自分のものにしたい人向け
最後の行。ConoHa VPSやさくらのVPSは、まっさらなLinuxサーバーを月千円前後から借りて、中身を全部自分で構築するサービスだ。WebアプリでもDBでもBotでも、常時稼働で好きなだけ動かせる。
その代わり、OSの設定からセキュリティ対策まで全部自分の責任になる。放置したサーバーが攻撃の踏み台になる、みたいな話は普通にあるので、「借りたら終わり」ではなく「借りてからが始まり」の世界。Linuxの勉強がしたい人、常時動くサービスを自分の管理下で運用したい人には一番自由で楽しい選択肢だけど、「とりあえずサイトを公開したいだけ」の人が最初に選ぶものではないと思う。
迷ったらこの順で考える
- 公開したいものは静的サイトか?(Astro・Next.jsの静的書き出し・ただのHTML)→ YESならCloudflare Pagesなどの無料ホスティング。収益化の可能性が少しでもあるならVercel Hobbyは避ける
- WordPressでブログをやると決めているか? → YESならレンタルサーバー(速度ならシンレンタルサーバー、わかりやすさならConoHa WING)
- サーバーそのものを触りたい・常時稼働のプログラムを自由に動かしたいか? → YESならVPS
- どれか分からない → まず無料ホスティングで公開してみる。合わなかったら乗り換えればいいし、無料だから失うものがない
僕はこの1番に当てはまったのでCloudflare Pagesにして、いまのところ不満はない。毎月の請求はドメイン代だけで、記事を書いてpushすれば勝手に公開される。この身軽さは一度味わうと戻れない!
公開先選びで何日も悩むくらいなら、今日無料で1回デプロイしてみるのが一番早い。用途で選べば、迷う要素は思ったより少ないよ。
出典(公式ドキュメント・2026年9月27日時点)
- Cloudflare Pages(新規はWorkersで始める案内)
- Cloudflare Pages Limits(ビルド回数・ファイル数・ファイルサイズ)
- Workers static assets: Billing and limitations(静的アセットのリクエストは無料・無制限)
- Cloudflare Workers Limits(無料プランの1日10万リクエスト・CPU時間)
- Vercel Fair Use Guidelines(Hobbyの商用利用の定義と含まれる量)
- Netlify: Credit-based pricing plans(クレジットの消費量と対象アカウント)
- Netlify: Resume paused projects(使い切ったときの停止)
- GitHub Pages limits(容量・帯域・禁止用途)
- Render: Deploy for Free(無料インスタンスの停止と無料DBの期限)
よくある質問
個人開発のアプリやサイトは無料で公開できる?
静的サイトならCloudflare PagesやNetlifyなどで無料で公開できる。独自ドメインを使う場合だけ、ドメイン代(年に千円台から)が別にかかる。
WordPressは無料ホスティングで動く?
動かない。WordPressはサーバー側でPHPとデータベースが必要なので、レンタルサーバー(月数百円から千円ほど)を使うのが基本になる。
Cloudflare PagesとVercelはどっちがいい?
収益化するならCloudflare Pages。Vercelの無料プラン(Hobby)は個人の非商用利用に限られ、AdSenseなどの広告を載せたサイトやアフィリエイトが主目的のサイトは商用扱いと明記されている(2026年9月時点)。Cloudflareの公式ドキュメントには、無料プランの商用利用を禁じる記載は見当たらない。